私の居場所はあるの?〜fifth〜

第57話／遠き日の風景 ページ5

ｴﾘ「甘っちょろい男だなんて…
　メリオダス様はとても…
　とても優しすぎるんです」

　リズ姉は優しい笑みを浮かべている

ｹｲﾝ「フム…
　なあキャメリアちゃん
　メリオダスがまともな剣持たん理由を
　知っておるか?」

　いきなり話を振られてビックリする

『強すぎるから…ですか?』

ｹｲﾝ「そうじゃ…
　奴と本気で剣を交えて
　無事じゃったものはおらん…
　そして同時に
　王女様の言う通り＿＿
　優しすぎるんじゃよ」

　 ゴトッ

　重い音と共に現れたのは
　装飾は少ないが
　とてもしっかりとした短めの剣

ｴﾘ「この剣は…?」

ｹｲﾝ「リズがかつて
　メリオダスに贈ったものじゃ
　しかし奴は
　この剣を受け取らなかった」

┌─────────────────┐
ﾒﾘ「剣は…不要だ
　オレは誰も傷つけたくねぇ」
└─────────────────┘


　ドンッとケインが
　いっき飲みしたかっぷをおく

ｹｲﾝ「それで儂が代わりにずっと……
　預かっとるんじゃよ」

ｴﾘ「……………」

ｹｲﾝ「キャメリアちゃん…
　エールをもう一杯くれんか?」

『…っあ!はい只今!!』

　酒棚からいい方のエールを新しくあけて
　カップに注ぐ
　その間にケインは
　じっとこちらを見つめる

『な…なにかありますか?』

　人の目線がつらくて
　思わず問いかける

ｹｲﾝ「キャメリアちゃんは
　どうしてメリオダスに会ったんじゃ?」

『…行き場のない所を
　助けてくれたんです』

ｹｲﾝ「…Aというのはな
　メリオダスがずっと…
　ずっと捜していた子なんじゃ
　リズと恋人になったあとも
　探し続けていた
　不思議なことにリズは嫉妬せず
　逆に協力的じゃった」

　私と同じ名前で同じ容姿
　ザワリと胸が騒いだ

ｹｲﾝ「確かメリオダスは
　ペンダントをつけていて
　その中にAの絵が
　入っていたんじゃよ
　キャメリアちゃんそっくりだった…」

　私は動けなかった

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