参拾玖 ページ43
.
「その頚、直ぐに落としてやる」
「あは、こわいこわい。でもできるかな?」
「何故この状況で笑う」
先程反応出来ずに腕を落されたのに何故余裕なのか理解し難い。このままいけば負けるのは紫昏の方だろう、勿論それが分からないほど紫昏も馬鹿ではない。
「天魔がもうすぐ僕を助けてくれるからさ」
「もう1人も戦っているだろう」
「ククッ、それももうすぐ終わるってことだよ!」
ほら、と顎で天魔とAが戦っているところを指す。まさに激戦、先程見た時よりも明らかに早くなっている。
どこに直ぐに終わるという確信があるのかと思うとAの右頬から二の腕に渡って鬼灯の模様がある。
あれはなんだ。
「あれはねえ、毒なんだよ。
一撃でも天魔の狐火を喰らうとお陀仏。徐々にあの子を蝕んでいって最後には意識を残したまま体が動かなくなるんだ!
あの子今頃激痛だろうなあ」
嫌な汗をかく。
考えてみればそうだ、防御力特化の紫昏の攻撃でこれなのだから攻撃力特化の天魔にA1人でまず無事でいられるはずがない。
しかも血鬼術が何故毒だという想像をしていなかったのだろう、天魔が素で攻撃力特化なのなら血鬼術はそれを支えるものであるはずなのに。
「ッ、A!!!」
「大丈夫ッ!!自分のことに集中して!」
Aは振り返る余裕すらなく返事をする。一部分だけではあるが毒が廻って激痛が伴っているであろうに動きは少しも変わらない。
そうだ、彼女を助けたいと思うのなら今、Aの所に行くのではなく目の前にいる鬼を倒して彼女の負担を減らすことが最良なのだ。
「....義勇」
「....言わなくともいい」
目の前で卑しく笑う鬼を捉える。今この鬼を倒さなければAは確実に負けてしまう。
義勇は肋が折れているし錆兎もボロボロだがそれがどうした。目の前に敵がいる、味方が身を削って戦っているのならこちらもそれに応えなければならない。
「「食い散らかす....!!」」
「いいね!!根比べといこうか!!」
二匹の狼と狐がお互いに牙を剥く。
+・+・+・+
開いたらまさかのランクインしていて、しかもお気に入り登録者と評価が多くなっていたのでひっくり返るかとおもいました....(嬉しそう)
《大正コソコソ噂話》
義勇と錆兎は鬼殺隊内でお互いの背中を守り、貪欲に獲物(鬼)を狩る狼のようでであると表現されています。
227人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lotus(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです^^* ご期待に応えられるように精進してまいりますのでよろしくお願いします! (2019年11月17日 20時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - とっても素敵な作品ですね!!応援しています!!更新頑張ってください!! (2019年11月17日 19時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
Lotus(プロフ) - すンずさん» わあー!ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです(*´`*) これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
すンず - とても面白いです!!更新頑張って下さい!応援しています! (2019年11月8日 20時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
Lotus(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます....!!!!急に消えたのに探していただいて有難いです!!!期待に応えられるよう精進してまいりますのでよろしくお願いします! (2019年10月27日 22時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Lotus | 作成日時:2019年10月23日 20時