眠り姫と。【Fukase・Nakajin】 (ページ10)

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味方。【Saori side】ページ10

広い校内をたくさんの人が歩いている。

2年の教室から購買に行くのにも距離はそこまでじゃないけど人の波に乗って歩くのが大変だ。

なかじんはいつもラーメンかパン食べてるからすぐに見つかるはず。

すると、パンを丁度買い終えたなかじんを見つけた。

「あ、彩織ちゃん！」

私に気づくなり、声をかけてくれた。

「あのさ、今日深瀬とAと私となかじんでお昼食べない？

っていってもここまで来るの大変だったし拒否されたら怒るけど(笑)」

「……Aちゃんと…深瀬…」

なかじんは凄く真面目な顔をして呟いた。

「え、もしかしてこの面子で食べるの嫌とか？？」

「いやいや！そういう訳じゃないよ！」

なかじんは、行こうかと私の前を歩いていった。

私は何か感が働いてなかじんに問いかけた。

「Aに惚れた？」

後ろから言うと動きがフリーズ。

「えっ、あっん？？？」

顔を覗けば顔が赤い。図星。

「深瀬もきっと好きだよね。…ライバル的な？

気まずいとか？？」

するとなかじんは俯いて悔しそうに言った。

「なんかさ、俺は深瀬に勝てる部分なんてないのにさ、

変に張り合って気を使わせるのは嫌なんだ。

でも好きだからさ。矛盾点はそこなんだ。」

_____そんなことないよ。

否、なかじんはそんな中途半端な言葉は求めていないだろう。

「…わかった。私がなかじんとAの恋のキューピットになってやるぜ!!」

私は恋愛とかしたことないから、わかんないけど

悩んでいる人を放っておくのは嫌だからね。