探偵社の自称最強異能力者さん【文豪ストレイドッグス】

最強異能力者の実力＿＿壱 ページ17

鍵を握りしめ、社を後にする国木田。


きっと国木田なら大丈夫だろう。
さて、僕はやるだけのことはやった。


江戸川「じゃあ僕の仕事はもう終わりってことで、社長、約束忘れないでよね」


福沢「あぁ、よくやってくれた。乱歩」


少し嬉しい………なんて、冗談だ。



………＿＿＿＿



谷崎「国木田さん、大丈夫かな……」


「独歩さんなら大丈夫だよ、今僕らには信じることしかできない」


国木田が敦の救出に向かった後も、探偵社は緊張が走ったままだった。


＿＿＿＿僕ともう一人を除いては。


宮沢「Aくんは変なとき落ち着いてますよね〜」


「えぇ？ なんか確信があるんだよね〜独歩さんなら大丈夫だろうって」


ふにゃりと笑いながらそう答えるA。
本当に……掴めない奴だ。


谷崎「まぁAくんの言う通りだよね、僕たちには今、信じることしかできない」


与謝野「その通りだね……。A、そういえばあんた怪我はしてないのかい？ 例の襲撃の直後もピンピンしてたらしいけど……まさか、敦を手間取らせただけだってのかい？」


「言い方が酷いですよ〜与謝野さん！ 僕は最強だから敵の攻撃をかわしただけです！」


江戸川「嘘つけ、君さっきは逃げたって言ってただろ」


「んぐっ……」


苦虫を噛み潰したような表情で僕を見るA。でも先にそう言い放ったのはそっちだろ。


与謝野「はぁ……やっぱりそうだったのかい？服も一切汚れ＿＿いや、煤と敦の血がついていたね……つくづく運が良い奴だよ、あんたは。あの襲撃で一切怪我を負わないなんてね」


汚れていた？服が＿＿＿あぁ、そういえばそんな気もしてきたな……まぁいいか。


「運にも実力にも恵まれてますからね＿＿あいでっ……」


与謝野「逃げ足に恵まれているの間違いだろ、もっとあんたは頑張りな」


調子に乗っていたAは、与謝野先生が持っていたファイルの角で頭を叩かれていた。


いつも通りの光景である。


「だーかーらー！僕はまだ本気を出してないんです！本気出したら、絶対みんな飛んで驚くんですからね！」


ナオミ「Aさんの本気……見てみたいですわ！ね？お兄様！」


谷崎「えっ？！ まぁ、そうだね……」


「ふっふっふっ……じゃあ少しだけ、僕の実力見せちゃいましょうか……」


何かくだらないことを始めるようだ。

最強異能力者の実力＿＿弐→←うつくしき人は寂として石像の如く＿＿伍

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す