【歌い手】お嬢様はお飾りで

え？明日からテストだって？ ページ36

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「え？なんだって？？」


ビックリビックリ

私の耳が正常ならとんでもない事を聞いた


いつもの溜まり場
いつもみんな揃ってらっしゃる


「せやから、明日からテストやけどAちゃんは大丈夫なんか〜って」


……テスト

ちょっと、テストだってよ？


「ねえ、リスくん。冗談は名前だけにしてよ」


「ルスやけど。勉強せぇへんくて大丈夫なん？」


「もう流れに任せる」


「流石やわぁ」


「せやろ」


ルスと話てるときは、もふもふのときとは違うほわほわな空気が流れる

割とそれが好きだったりする


「Aちゃんて頭良いんやろ？」


「別にそこまで良くないよー？しましまは頭良いの？」


「俺等は王子やで？」


真顔で返された


王子やで？

答えになってるかアホ


「ふふ、何も知らないAちゃん可愛い」


私の膝の上で寝ていたもふもふ
どうやらお目覚めらしい

てか、ずっと起きてたりすんのかな


「僕たちは王子。有名な会社の息子でしょ？」


「うん。そうらしいね」


「有名な会社の息子なら、英才教育を受けるんだよ」


「へぇ、大変だね」


「おい、心が篭ってへんで」


全く。私はもふもふと話してるっていうのに
なんで坂田が割って入ってくるんだ


構ってちゃんか！


「首席入学のAちゃんなら、このテストでも1番取るの余裕でしょ？」


久しぶりに聞いた声


久しぶりに話しかけられた


ちょっとたんま
名前忘れたかも


なんだっけ
そ、そ、……そらた？
坂田みたいになっちゃった


「そ……そらた？」


「いや、え？俺の名前はそらるだけど？」


ひぃん、ごめんなさい
そんな怖い目で睨まないで！！！！

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