【歌い手】お嬢様はお飾りで

ショック ページ34

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なんで

なんでだろう


なんでこんなにショックを受けたんだろう


気にしなくてもいいのに

気にする必要なんてないのに


殴れた身体が痛い

それ以上に心が痛い


聞きたくなかった


聞きたくなかった聞きたくなかった


溢れる涙を止めようとは思わない
どうせ止まらないもん

流れたらもう自分では止められない


『王子様たちはお姫様の帰りをずっと待ってらっしゃるのよ』


ちゃんちゃら可笑しい話だ


あの人たちもお姫様になりたいはずなのに


なのに彼等に"本命のお姫様"が居ることに抵抗は無いらしい


『貴女は代わりなのよ』


だけれど、そのお姫様の代わりの私が気に入らないらしい


言われた言葉をゆっくりゆっくり頭の中で繰り返す


あ〜あ、学校ってやだな

新しい友達って難しい


友達


友達じゃないよ


『貴女は所詮、王子様たちの玩具なのよ』


玩具らしい


友達になるメリットがないとか

友達じゃないとか


そんなこと言ってたのになんでショック受けてんだろ


謎。謎すぎて謎


「もう、つらすぎる。ぴえんぴえん」


うん。私はまだ元気だ


大丈夫



「なぁ、Aちゃん」



「……最悪。なんでいんのさ、なんの用？」


「知りたくない？」


「…………何を？」


「アイツ等のいう"お姫様"のことだよ」


彼はめんどくさい

私が求めているものを知っている


知りたくもない、知りたいことを教えてくる


「気になる……だろ？」


ニヒルに笑う彼がとてつもなく嫌いだ


いつか絶対に木っ端微塵に爆破してやるんだから

またまた久しぶり→←ヤンチャお嬢様再来！

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