【歌い手】お嬢様はお飾りで

サボってる訳じゃないよ ページ23

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ああ、私の鼻はちゃんとあるだろうか……

意味分かんないくらいに痛いんだけど


パンチ1発で終わりだと思ったけど、お嬢様たちは意外と喧嘩っ早くてヤンチャらしい

こてんぱにやられました

そしてそして、授業の始まりを合図するチャイムが鳴ってしまいました


んー、私が悪いのかな

面倒事は御免なんだけど


突き放したとしても、きっともふもふは金魚の糞ごとく私について来てそうだけどな

んふ、考えてみたら面白い


あーーーーー保健室が遠い！


そもそもこの校舎馬鹿デカイんだよ！
毎日毎日迷子を満喫させてもらってるよ！


まったく、ぷんすかぷんなんだからね！！


「……A？」


後ろから声を掛けられた


あれ、コイツに名前で呼ばれんの初じゃね？


「なーにか用ですかー？」


にっこり微笑みながら振り返ると、坂田の顔はまさに絶句

何をそんなに驚いているんだろうか


「お、お前それ……どうしたん」


あ、ボコされたの忘れてた
私は鶏か何かかよ


「別に？」


何とも無いよと笑って見せるけど、どうやら逆効果らしかった

坂田の顔はみるみる怖くなって、般若みたいだ


「別にやないやろ？！なんで直ぐに言わんのや！！」


なんか、違うくない？


なんで私が怒鳴られてんの？


なんで、私が悪いみたいな＿＿＿


「…………A？」


相当酷い顔をしてたんだろう、般若ぐらいに怖い顔になっていた坂田は心配そうに覗いてくる


自分の世界にトリップしてしまうのは悪い癖だ


はぁ、私には能天気がお似合いだっての


「歩くの疲れた！坂田お願いおんぶしてー！」


そう言って私は坂田の背中に飛びついた


「はっ？！！」


騒ぐ坂田はうるさいので無視します

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