【歌い手】お嬢様はお飾りで

再びブラックもふもふ ページ21

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「あ！Aちゃんおはよ〜」


教室に入ると当然のようにもふもふが私の席の隣に居た


あー、そう言えば同じクラスがどーのこーのとか言ってたなぁ

これから毎日毎日疲れるんだろうな、とほほ


「えっ、無視？」


いつの間に目の前に来たんだろうか
背はデカイのに、行動が女の子みたい

ああ、私もこんな身も心も可愛かったらなあ


「ねえねえ？聞こえてる？」


はぁ、お嬢様だなんてやだなぁ
みんなと同じ公立の高校が良かった
まだまだ馬鹿騒ぎしたかったなぁ


「ちょっと？！貴女何考えてるの？！まふまふ様を無視だとか……!!!ありえないわ!!!」


肩を押されて引っ張られ、誰かと強制的に向き合う形になる

え、なに？

そう思った時には既に遅く、自分に向って振りかぶる手が見えた


やっっば！ビンタが来る！！！


身構えてみるが、一向に衝撃はこない


けれど、この教室の空気が固まったのが分かった
……固まった？凍えた？まぁ、そんな感じ


「僕とAちゃんが話してんだろ。入ってくんなブス。早く消えろ」


あ、ブラックまふまふ

怖い怖い


「もふもふ様、私が気が付かずに無視する形になったのが悪いです。この方は何一つ悪くないです。理不尽な暴力から守ってくださってありがとうございます」


みんなの前では流石にお嬢様
さすがにお嬢様

言葉は少し遊んだけどさ


「……僕、もふもふ？」


あっ！！！！！しまった！！！！

理不尽な制裁を喰らう女の子を助けたかったんだけど、めちゃめちゃ口が滑った

やーん目を付けられそう


終わった……チーン


「ふふふ、もふもふって可愛いし、Aちゃん面白〜い！ねね、溜り場行こ〜」


切り替えが早いもふもふであった


もれなく、みんなからの視線は痛かった！！！！

痛い→←お姫様ねぇ

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