【歌い手】お嬢様はお飾りで

何故隣に居る ページ13

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「やっほーAちゃん！おはよ〜」


「……お、おはようございます？」


「なんでそんなにびっくりしてるの？」


え、もふもふ

君は私と同じクラスじゃないよね？
でももふもふが座ってるのは私の隣の席だよ？


「……ご近所様でしたっけ？」


「違うよ〜？Aちゃんの隣が良くて、此処に来たんだ〜」


へぇ、流石王子
随分と自分勝手なのね

隣だった人可哀想。脅されたのかな
男か女かも覚えてないけどさ


……私周りに興味無さ過ぎ!!!!!


「Aちゃん？黙っちゃってどうしたの？」


もふもふの声にハッと意識を戻された


何時もの笑顔

可愛い可愛い女の子より可愛い


「ふふ、少し考え事をしてましたわ」


私が微笑むともふもふも笑顔を返してくれる


席に座り授業の準備をする

その隣で、何処か寂しそうに此方を見つめてくるまふまふに私は気が付かなかった


だってさ、いつも笑顔のもふもふが笑顔を崩すなんて事想像もつかないじゃん？

もふもふがまふまふに進化！みたいな？


……そんなん言ったら怒られるな


「Aちゃん」


「なんですか？」


私はお嬢様
王子に楯突くつもりはない

だから、今日も笑顔を貫く

みんな一緒に顔に筋肉付けて、顔デカ人間になりましょう


「可愛いね」


「ふふ、身に余るお言葉ですわ」

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