【歌い手】お嬢様はお飾りで

第一発見王子 ページ2

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「ねえ、君がAちゃん？」


ある日のお昼休み、白を基調とした綺麗な食堂で優雅な給食を1人寂しく食べていると、白髪の少年が話し掛けてきた


しかも、目の前に座ってきた
図々しいったらありゃしない


……私？


え、コイツだれ？
なんで私の名前知ってるの？
私あんまり目立ってないし、友達もまだ居ないよ？告白はいっぱいされてるけどさ


も、もしや……伝説のエスパー？


目の前の白髪少年に少し引いたものの、表情に出さなかった


「はい。そうですが何か？」


にこやかに、お嬢様笑顔を振りまいてあげた


「……え？」


「え？」


え？なに？
なんで え？って言われたの？
質問を質問で返すなよ


「僕の事、知らない？」


もしかして有名人なの？
テレビで見たことないけど？


……あー、周りからの視線が凄いかも
びしばし視線が刺さってるかも


でも、知らないものは知らない


「申し訳ございません、存じ上げておりません」


「えっ」


……えっ
酷く驚かれたんだけど


「ふふん、Aちゃん気に入った！今からお友達ね！給食食べ終わったら時間ちょーだいねっ！」


「えっ」


速く食べてーっと急かしてくる白髪少年

で、君の名前は何なの？

見られながら食べるの凄く恥ずかしいんだけど


わーいお友達だあーって喜べるものでもないし


周りの視線ももれなく痛いんだけど！！！！


Aちゃんぷんすかぷんなんだからねっ!!

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