すれ違い、愛し合い。

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ーー北山sideーー









「お疲れ〜、終わった？」


『終わったけど、どうしたの？』


「この前話してた店行こーぜ」


『…あっ、ごめん。今日は予定があって』







当たり前のように週末2人で飲みに行ってたから、
珍しく断られて少しだけ戸惑う俺。






「はぁ？先に言えよー」


『ごめんごめんっ、また今度行こ！』


「…わかったよ。なに、男か？」






なんて、そんなの無いってわかってるけど。


いつも通り反応楽しもうかなって思ってたんだけど。






『えっ、いや、』






なに、あのきょどり具合。





いやまさかな？


あいつがどこの誰と付き合いがあるわけ？









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朝からAいつもと違うなーって
違和感を覚えてたけど。



よく考えたら化粧も服も髪型も普段と全く違うよな？









いやいやいや、まさかね？









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宮「おっ、キタミツおつかれ！」


「宮田ー！久しぶりだなあ」








Aのことで頭がいっぱいだったけど
帰りに同期の宮田と会って飲みに行く事になった。









宮「えっ、まだ付き合ってなかったの？」


「いや、別にそんなんじゃねえって」


「嘘だっ！
さっきAちゃんが男とご飯行ったかも
しれないって、ショック受けてたじゃん」


「…それは言うなって」







唯一、Aのことを相談してた同期の宮田。



宮田にまでそんなこと言われるとさすがにへこむ。









宮「ねえ、きたみつ」


「なんだよ」


「そろそろ、本当にやばいんじゃない？」


「え？」


「もう時間の問題かもよ？
Aちゃんだって、どこでどんな出会いがあるかなんてわからないよ？」


「そうだけどさぁー」


「なんで想い伝えないの？」


「いやそれは」


「ちゃんと教えてよ！」


「俺もこの歳だし、Aと付き合ったら結婚までしたいし。でも上手くいかなかったらさ、今までの関係も全部無かったことになんだぜ？そんなの無理だわ」


「じゃあ、なおさら早く気持ち伝えないと」


「そんな簡単に言うなよ〜」







この時、宮田の言うこと素直に聞いとけばよかったな。



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