すれ違い、愛し合い。

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ーー北山sideーー







Aとご飯食べて、まったりして
こういう時間、俺好きだなーって浸ってた。








元彼をちゃんと見送って、いま俺と居るってことは、Aの気持ちは俺のところにあるってことだよな？








「ねえ、そろそろ俺と付き合ってよ？」







耐えきれなくて こぼれた、その言葉。



いくらでも待ってやるとか思ってたのにな？









でもさすがに俺も限界だわ。



前みたいに一緒に居て、笑い合えて、
くだらない話も出来るような居心地の良い関係で。







「…好きすぎて、やばい」


『えっ？』


「だから早く俺のもんになって？」








思わず頬に手を当てて、顔を近づける。









思いっきり目を瞑るAが可愛くて。



俺とのキスを期待してくれてるのも
拒否をしないで待っている姿も全部愛おしい。









だけど、ここでキスしたら止まらなくなって
返事聞きそびれそうだから。




「返事、聞くまではしないよ」




そう言うと、潤んだ瞳で俺を見つめて。









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『…宏光の、彼女にしてください』






って、俺がずっと聞きたかった言葉をやっと聞けた。









嬉しすぎて思わず抱きしめると
Aも抱きしめ返してくれる。





「はぁ、やっと付き合えた…っ」


『ずっと想ってくれて、ありがとう。』


「…俺と付き合ってくれてありがとう」






お互いが好きで、抱きしめ合うだけで
こんなに幸せなんだって初めて知った。









途中で何度も遠回りしちゃったけど
やっと結ばれて、泣きそうなくらい嬉しい。






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