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「Aは?俺のこと好きじゃなかった?」







もう、私たちの関係は終わったと思ってた。



なのになんで今更そんなこと聞くの?









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『…好きじゃないよ』


「じゃあ、なんでそんな顔すんだよ?」








最初は弱気だった宏光に
だんだんペースを持ってかれて。



宏光の言葉で自分がいま
泣きそうになっていることに気がついた。









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そして突然、宏光に抱きしめられて。






あぁ、この温もりを私はきっと求めてたんだって。



それだけで涙が溢れ出した。









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『…もう、遅いよ』


「え?」


『好き、だったよ…、私も。
だけど宏光が私に興味ないと思って…っ
忘れようとずっと頑張ってきてさ?
それで今の彼と付き合って幸せで結婚するって
なったのに、なんで、なんでっ、いまさら…っ』


「だから、結婚するなって言ってんじゃん」


『…無理、言わないでよ…っ、』


「お願いだから、もうどこにも行かないで…っ」








そう言うと抱きしめる力が強くなって。








「俺はAと一緒に居たいんだよ…っ
まだ、間に合うだろ…?」









間に合うって、私どうしたらいいの?






1年以上も付き合ってた彼に
プロポーズまでされたのに。



涼矢先輩のことを見捨てるなんて出来ない。









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「…俺が悪いってわかってる。
ずっと気持ち伝えなくてさ、どんどんAとの距離が遠くなって。でも、いつかは俺のところ来てくれるって心の中で期待してたんだ。ごめんな?」


『そんな…っ、謝られてもっ、』


「…結婚したらさ、
本当に俺らの関係は終わっちゃうんだよ」


『・・・』


「だから、そうなる前に俺の気持ち伝えたかった」


『でも私…っ』


「…そうだよな。
ずっと大切にしてくれた先輩と
今さら別れるなんて無理だよな。」






その通りだよ…っ。



なんだけど、宏光にそれを言われると…っ









「…そもそも、もう結婚するって決まってるのにな。
ははっ、なんか俺ってまじでダサいな。
ごめんな?Aの気持ち振り回して。
心の底から“お幸せに”って言える様になりたかった。」




え、泣いてる?


宏光の様子が気になって思わず声をかけると



『ひろみつ?』









「…行かないでほしい…っ、お願い…っ、」









私を抱きしめたまま微かに聞こえてきた
その言葉に私の胸はひどく締め付けられた。







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tama317mitsu917(プロフ) - 完結おめでとうございます♪ずっと読ませていただいてます。二人のその後がやっぱり気になるので、是非とも続編をよろしくお願いいたします。 (2021年2月28日 22時) (レス) id: f8ce196041 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - ぴろみんさん» ありがとうございます(^^)そう言っていただけると嬉しいです!ぜひ最後まで見てみてくださいっ (2021年2月3日 21時) (レス) id: 86c5550a31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - ぴのさん» ありがとうございます(^^)これからの展開も覗いてみてくださいっ (2021年2月3日 21時) (レス) id: 86c5550a31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - ななこさん» ありがとうございます(^^)Filledwithloveについても検討してみますね! (2021年2月3日 21時) (レス) id: 86c5550a31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろみん(プロフ) - 次の展開どうなるのかドキドキしてます!何度でも評価押したいくらいです。最後まで楽しみにしています(^^) (2021年2月3日 11時) (レス) id: c072230a0a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーすけ | 作成日時:2021年1月10日 21時

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