すれ違い、愛し合い。

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ある日の仕事帰り、宏光から連絡があって。





▶渡したいものあるから、うち寄ってくんね？









渡したいもの…？



今日の宏光は、外回りからの直帰だったから
会社では会えなかったけど。









よくわからないけど、気になって宏光の家に向かった。









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「おっ、仕事おつかれー」


『宏光もお疲れ様』


「とりあえず、こっち来てくんね？」





そのままリビングに誘導されて
テーブルに置いてあったのはお酒で。




『えっ、なに？』


「あ、なに飲む？
お前の好きなやつもあるぞー」





完全に宏光に流されて気付いたら
2人でお酒を飲み始めて1時間近く経ってる。









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って、あれ？





私、今日は宏光に渡したいものあるって言われて。









なんならこの前、宅飲み断ったよね？



どういうこと！？









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『ねぇ、渡したいものってなに？』


「…あー、なんだっけ？忘れちった」


『えっ？じゃあ私っ』


「ふっ、なに？彼氏が心配？」


『当たり前でしょっ』


「ふーん。
俺のこと男って認識あるんだな？」







突然、宏光の表情が変わって不覚にもドキってした。









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『なに、言ってるの…？』


「右手貸して？」






そう言うと、私の右手を掴む宏光。




そして、涼矢先輩からプレゼントしてもらった
リングを取ってテーブルに置いた。








『…えっ、ちょっと、なに？』








完全に頭の中が混乱してると突然ラグに押し倒されて
私の視界には宏光の顔と天井が見えた。







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