屠所の羊 JH-main ページ22
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屠所(としょ)とは
食用にする家畜を殺して処理する所
今思えばおかしな点なんていくつもあった
それを見て見ぬフリをしたのは
他の誰でもない私なわけで。
こうなったのも全て自己責任なんだと思う。
今の私なら分かる。
私が置かれた状況は、屠所の羊そのものだと。
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「Aヌナ!今日何時まで練習ですか?」
『今日は21時まで!』
「最近かぶりますね〜(笑)」
私に愛らしい笑顔を向けてきたのは
一個下の高校からの後輩。ジミン。
高校生の頃からダンスで一緒でなんだかんだ結構な付き合いだと思う。
『ジミナが意図的に合わせてたりして…?』
「何言ってるんですか(笑)」
『え?違う?なんだー、ショックだなぁ』
「ヌナといると楽しいけど、俺そんなに器用じゃないですよ」
柔軟をしながら答えるジミン。
相変わらず柔らかい。
軟体動物かよって突っ込みたくなるくらい。
「あ、そういえばホビヒョンは?」
『まだ来てないね』
「クラス上がったのかな…」
『え?また?』
ここのダンススクールはレベルとそれぞれのジャンル別にクラスが分けられている。
私はR&Bの上級Aに最近上がったばかり。
本当は此処にジミンとホソクがいるはずなんだけど…
『Sクラス?』
「ありえますね…」
上級クラスは2クラスに分かれてて、Sクラスは一番上のクラス。
「A!!どうしよう俺Sクラスになっちゃった!」
『わ、びっくりした…』
「せっかくAとダンスできると思ったのに」
目に涙を溜めて大げさなリアクションを取りながら教室に入ってきたのは
噂の主のホソク。
”なっちゃった”って
喜ぶべきすごいことなのに
イヤイヤ言ってるところに先生が入ってきて
渋々戻って行ったホソク
「じゃあヌナもうホビヒョンと一緒に帰れないですね」
『あ、そっか。ホソクは22時までだっけ』
「どうします?」
『どうしますって?』
「俺が家まで送りましょうか?」
いつもは、家が近所っていうこともあり
幼馴染のホソクに家まで送ってもらっていた。
「一時間も待つの退屈だと思うし…ホソギヒョンもその方が安心かなって」
『うーん、そうだね…じゃあ、お願いしちゃおっかな』
こんな些細な変化が人生を狂わせるなんて知らずに
私はそう返事をしてしまった。
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綺螺 - リアル・ニナイタ・ミタイデス (2020年3月9日 4時) (レス) id: 63cd4095fc (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんてユラちゃん - 怖いけど泣けますね(・∀・) (2018年7月23日 18時) (レス) id: 1ab187734f (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 怖かったけど、面白いのでついつい先読みしたくなっちゃいました笑笑 (2018年4月7日 11時) (レス) id: 6ed9e5bdcb (このIDを非表示/違反報告)
くろぷけ(プロフ) - 初めまして!!!本当に愛が深くそれと同時に闇の深さを味わえる作品でした!!!衝撃的な部分ばかりで正直夜中に見るべきものじゃなかったですwwあまりの衝撃に「えぐ...」と声に出してしまいましたが、とても面白かったです!!!!!!(^ω^ (2018年3月31日 23時) (レス) id: d5c421cc77 (このIDを非表示/違反報告)
あゆた(プロフ) - リソヌさん» 初めまして!そういった感想をいただけて嬉しい限りです。゚(゚´ω`゚)゚。 番外編もいつか投稿しようと考えていたところだったので、もし書ければ投稿しようと思います^^ (2018年3月17日 16時) (レス) id: 7bc4b60aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆた | 作成日時:2018年3月11日 21時