目が覚めたら小さなやつがれ君に抱きつかれていて、炬燵を捲ったら真っ白な毛のとらくんに出会いました

やつがれ君はとら君にやきもちをやいていたそうです ページ3

「何故Aは突如現れた得体も知れぬ者に迄、
そんなにAはやつがれよりも其の弱者の方が好いているのか...？」

不安な表情を浮かべ乍らも、
目に見えてわかる程のとら君への憎悪で

瞳が何時も以上に、

真っ黒く、大きく見開かれて居る

『やつがれ君』

何が起きて居るのか
分から無いで居るとら君を、

私は腕の中に引き寄せてやつがれ君に向かい、こう言った

『人に弱者など存在しないよ
勿論強者何て者も、所詮は能力や見掛け倒しのハッタリ、もっと云って仕舞えば強者何て自分の事を過信して居るのは此の世で一番、』

【可哀想な人だ】

其の言葉を聞いた途端

やつがれ君の動きが止まり、
世界が静止したかの様に静寂な世界に生まれ変わる

其れでも私は言葉を紡ぐのを止めない

『可哀想だよ、本当に
自分が食物連鎖の頂点に居ると思っている。』

『其の年でこんな言葉を掛けられてもやつがれ君の心には憎悪寄りも深い絶望が植え付けられる事なんて分かってる、でもね』

『人を見下すと言うことは、人の存在を無碍にすると言う事はね、やつがれ君。』

【誰よりも人を知り
最も多くの人の人生を学ばなくてはならない】

『其の事を知らないで己を過信する何て有ってはいけない、其れこそ現実から目を背け様とする愚か者だよ』

やつがれ君は天邪鬼の様です→←とら君はやつがれ君に劣らず天然の様です

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