世間は狭いようだ.1 ページ29
___ブチュゥゥウウウ
普通なら朝から聞くはずのない音にAもすっかり慣れてしまっていた。
Aの目の前には白いご飯にマヨネーズをかける土方の姿。
狂ったかの様にマヨネーズが渦を巻いてご飯の上へと反り立つ。
沖田「朝から気持ち悪いもん食わないでくだせェ」
土方「どこが気持ち悪ぃんだよ」
沖田「はい、詰めてくだせェ」
土方「おい!」
土方を横へとズラしAの目の前へと座る沖田。
ただAの前の席を取られて不服だっただけの様だ。
沖田「まあ、Aさんの偏った食生活にも吃驚ですけどねィ」
『好きなものは沢山食べた方が良いじゃない』
Aのご飯は毎回毎回オムライス。
ケチャップ多めが好きらしく、沖田の前ではケチャップが出されていた。
沖田「どうして俺の周りの奴らは味覚が馬鹿なんだか」
赤いケチャップと黄色いマヨネーズを見ながら呟いた沖田。
Aがオムライスを食べようとケチャップを置いた時、何を思ったのか土方がマヨネーズをオムライスへとかけた。
オムライスの上には赤と黄。
土方からすれば良かれと思ってした事だが、一部始終を見ていた隊士たちはドン引き。
しかしAは何食わぬ顔でオムライスを頬張って微笑んだ。
「フフ マヨネーズも合いますね」
土方「!....だろ」
少し幼げに微笑んだAに土方はそっぽを向いてしまった。
照れてしまった顔を見せないように。
沖田「気に食わねぇ....」
そんな土方を見て沖田は不満そうにしていた。
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作者名:たらんちゅらん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=f429723d20d469671ae73cdd3305960c...
作成日時:2020年8月12日 22時