sin.52 ページ10
部屋に残されたのは暮人とAだけ。
2人だけの空間となった。
「長い戦いになるぞ」
『暮人が居るなら私は大丈夫』
Aは暮人の胸に抱き着いた。
背中に腕を回し離れないように強く。
暮人の胸に耳を当てれば彼の規則正しく動く心臓の音がした。
この音が響くまでは大丈夫。
『暮人。私が用済みになったら殺して』
「....俺はお前を道具としては見ていない」
『ううん。じゃあ、私が私じゃなくなったら暮人に殺して欲しいの』
自分を殺せと恋人に言う女が居るだろうか。
しかし、彼女は愛しい暮人に殺されるのならば本望と考えたのだ。
「....わかった。だが、お前はお前のままでいろ。そして俺の隣に居るんだ」
『矛盾。....愛してる暮人』
「ああ、」
心に鬼を宿しているAはいつ鬼に乗っ取られるのか分からない。
ましてや乗っ取られ最愛の暮人を自分の手で殺してしまうなど考えると恐ろしいものだった。
それなら....とそう言ったAだが暮人もAを自分の手では殺したくないのだろう。
でも、他の誰かがAを殺してしまうなどそれこそ許せない。
歪んだ愛がそこにはあった。
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ハニ(プロフ) - 更新待ってました!!これからも応援しております!! (2021年4月17日 22時) (レス) id: 8ecca9012c (このIDを非表示/違反報告)
えみり - ばちくそ大好きです!応援してます!! (2020年10月16日 20時) (レス) id: 86adb1e116 (このIDを非表示/違反報告)
たらんちゅらん(プロフ) - タコさん» そう言って貰えて嬉しいです*^∇^*更新頑張りますのでよろしくお願い致します! (2020年7月19日 20時) (レス) id: 0d4b051528 (このIDを非表示/違反報告)
タコ - とっても面白いです!更新頑張ってください (2020年7月19日 14時) (レス) id: 805d2b00fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たらんちゅらん x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=f429723d20d469671ae73cdd3305960c...
作成日時:2020年7月18日 15時