最強と元最強【五条悟】

☆バッドエンド…？ ページ6

『変なこと言ったりしてないよな…？』





上機嫌で戻ってきた五条が怖すぎて恐る恐る聞く。





五条「変なこと言ったらダメな理由ある？別れたのに」





『いや、だってアイツ一応同じ会社の人だし…』





五条「…僕がお前を易々と一般社会に戻すと思ってる？」





あー…悟っちゃったよ。




悟の言葉だけに。




…寒。





『…ダメ？』





五条「悪いけどお前の上目遣いに負けるほど女に困ってないから」





『言い方からして屑だよ、お前やっぱ』





そりゃあそんな綺麗な顔してたら女なんて簡単に取っ替え引っ替えできるだろうけどな。





『イタッ！！！』





久しぶりに味わった脳天の痛み。





五条「今、女なんて簡単に取っ替え引っ替えできるだろうけどなとか思っただろ。確かにそうだけどお前にそう思われるのはムカつく。なんで？」





『どっから突っ込めばいい？』





うん、やっぱりコイツはおかしい。





五条「話戻すけど、Aには高専で今までと同じように呪霊を祓ってもらう。あと臨時で教師も。拒否権はない」





はいはい。




どうせ“拒否ったら殺す”だろ。




これが本当に二十八歳の成人男性か？





五条「ただでさえ人手不足だっていうのに、どっかの馬鹿コアラが急にいなくなったりするから僕に回ってくる任務の量が半端ないんだよね。どうすんだよ」





『お前なら余裕だろ。“最強”さん』





五条「準最強は今もAだよ」





『最強に準なんてないし。ばーか』





五条「あと名雪の家は僕の支配下にある」





『………はん？』





聞き間違いか？




今ものすごく恐ろしい言葉が聞こえた気がするんだけども。





五条「お前名雪の人間にも何も伝えないままいなくなったでしょ？それで宗家…禪院家は必ずお前を見つけろと名雪家に命じた。けど今の今までお前は見つからなかった。禪院の人間は気長じゃない」





つまり…と五条は言葉を続けて。





五条「短期間でAを見つけられなかった名雪家は禪院家に見限られた。当主も不在で落魄れることが必至だった名雪家を僕が助けてあげたってわけ」





『…は、ははは…それはどうも…』





これは乙女ゲーでいう、バッドエンドルートに入ってしまったのでは。

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