最強と元最強【五条悟】

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タクシー運転手さんの力も借りて五条を投げるようにベッドに寝かせた。




悪いのは無理矢理飲ませた私だが、１９０以上もある男を運ぶのはしんどいという一言に尽きる。




先程時刻を確認したところ、午前二時を過ぎていた。




早く寝ないと明日に響く。





五条「…A」





寝ていると思っていた五条が不意に私の名を呼んで。




“何？”などと聞き返して近付いたのが間違いだった。





『っ、うわっ！？』





五条「お前ホント…ムカつく」





五条の上に倒れた私と、そんな私の腕を掴んで離そうとはしない五条。





『いや…あの…無理矢理飲ませちゃったことについては謝るので…許して？お水飲む？取ってくるから離してよ。ね？』





なんとか笑みを浮かべる。





五条「……どうせ自分が何したか覚えてない癖に」





はい、ご尤もです。




硝子から聞いて理解した次第でございます。




何せ私コアラですので、はい。





五条「…どうしてくれんだよ。今も頭痛いし最悪なんだけど」





『その割には意識がはっきりしておられますね、五条様』





五条「責任取って」





無理ですと心の中で即答するが、実際に無理などと言えば、五条は何をしてくるか分かったもんじゃない。





『…ごめんって。無理にお酒勧めて飲ませちゃったことは本当に悪いと思ってる』





五条「は？」





『え？』





五条「僕が勧められたからって簡単に飲むと思う？」





『違うの…？』





あれ？硝子から聞いてたのと違うぞ？





五条「…お前に口移しで無理矢理飲まされたんだよ。じゃなきゃ絶対飲んだりしない」





口移しという単語が頭の中でぐるぐる回る。





『…口移しで酔わせたって…どんだけ口移ししたら酔うわけ……？』





一回で口に含める量なんて高が知れてる。




それで五条を酔わせたってことは少なくとも五回以上はしてしまっているのでは…？




私が五条に口移し？キス？





五条「責任とって同じ回数僕にキスさせろ」





『何言ってんの？？待て、五条。冷静に…』





五条「お前に拒否権とかないから。拒否したとしても無理矢理やるけど」





『や、待っ、無____』








私の言葉は途切れた。

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