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『んんん〜』
呻きながら体を起こす。
家入「酔い覚めた?」
目を開ければ硝子が迷惑そうに私を見ていて。
『……もしかして私やった?』
記憶が全くない。
今何時かも分からない。
家入「やったよ。隣見てみ?」
硝子に言われるまま隣を見て私は絶句した。
五条が寝ているのである。
『え?なんで?』
家入「はは、本当に何も覚えてないのかよ。やっば」
そう言って硝子は笑う。
家入「五条に無理矢理酒飲ませて潰したんだよ、Aが」
『………起きたら殺されるやーつ』
私が無理矢理五条に酒を飲ませた?
どうやって?
『無理矢理って具体的には?』
家入「しつこく飲めって言ってて、五条が折れた(嘘)」
『なんだ、良かった』
無理矢理なんて言うから、私が五条の口に無理矢理ジョッキを押し付けたり、最悪の場合口移しでもしたのかと思ってた。(正解)
家入「Aも起きたし帰るか。五条のことは責任持ってAが介抱しろよ」
『え。この長身男を担いで帰れってこと?』
家入「違う違う。タクシーは呼んであげるし、運ぶのは手伝う。ただ帰ってからはA一人で頑張れって話」
『あ、それなら了解』
五条を一人で担いで帰るなんて絶対無理。
そこらで五条を捨てて帰るのが関の山だろう。
にしても頭痛いな。
酔ってる間に私どんだけ飲んだんだろう。
『五条、帰るよ。起きて』
軽く揺さぶってみるが、起きる気配はない。
『ごーじょーうーー!』
耳元で呼んでみる。
五条「ん……うっせぇ…」
『帰るから、ほら立って』
ぼんやりしている五条をなんとか立たせてから支える。
硝子が手伝ってくれたこともあり、問題なくタクシーに乗れた。
『硝子、ごめんね?ありがとう』
家入「いいよ、これくらい。いいものも見られたし」
『いいもの?』
家入「こっちの話。じゃあ気を付けて」
『…?硝子も気を付けてね、お休み』
硝子に手を振ってから窓を閉める。
隣に座る五条は、私の肩に頭を預けて寝息を立てていた。
運転手「彼氏さんですか?」
『いえ、友達です』
性格と口の悪ささえなければ問題なしのイケメンなのになぁと思いながら、子供に対してするように五条の頭を撫でた。
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刹葉(プロフ) - 雫さん» そうですね。正確に言うと2017年の12月25日に姿を消してます (2021年3月28日 21時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 行方不明になって8ヶ月…。ヒロインが失踪したのは高専を卒業して何年か過ごしてからと言うことですか? (2021年3月28日 18時) (レス) id: f14f35c784 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - るかさん» コメントありがとうございます!最高+大好き+生きる糧だなんて言ってもらえて非常に嬉しいです…!褒め言葉のオンパレードですね(°▽°)これからも頑張るのでよろしくお願いします!! (2020年12月19日 20時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
るか(プロフ) - もう最高です、作者様の作品大好きです生きる糧です( ; ; )応援してます! (2020年12月19日 20時) (レス) id: 3f4057723b (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - ゆうこさん» こちらこそ読んでいただき、更にはコメントまでいただきありがとうございます!これからも楽しく読んでいただけるよう頑張りますので、宜しくお願いします!(^^) (2020年12月18日 10時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2020年12月12日 23時