二十三 ページ24
五条side
五条「傑」
高専の結界内に入って来た傑に声を掛ければ、俺に気付いていなかったのか傑は驚いた表情を隠そうともしなかった。
隣にいるAは俺を見るなり最敬礼をして、話の邪魔になると判断したのかさっさと戻って行く。
彼女の後ろ姿を見送ることなく俺は傑に聞いた。
五条「任務どうだった？」
夏油「どうもしてないさ」
五条「…どうもしてない割には服がボロボロだな」
傑は苦笑して、Aを庇った際にねと誤魔化すように笑った。
夏油「Aに反転術式で治してもらったから本当にどうもしてないよ」
五条「あいつ反転術式使えんだ？」
夏油「あぁ」
五条「……傑、お前何考えてる」
どこかハッキリしない傑の受け答えを不審に思って、そんなことを聞いた。
夏油「私は常に色々考えてるんだ。悟がどうしたら優等生になるのかとかね」
五条「そういうことを聞いてるんじゃないって分かってんだろ」
ここまで頑なに話そうとしない傑を見るのは初めてだった。
夏油「…悟、Aにはあまり関わらない方がいいかもしれない。悟にとっても、Aにとっても」
五条「は？」
急に何を言い出すかと思えば、Aに関わらない方がいい？
それがお互いの為？
五条「理由は」
夏油「……悪い」
五条「傑！！！」
傑の胸倉を掴んで聞くが、傑は答えようとはしない。
『五条様、ご友人に対して少々乱暴ではありませんか』
背後から聞こえた声はどこまでも澄んでいて落ち着いている。
昔から彼女の声は聞いていて心地が良かった。
ただ昔と違うのはその中に感情が含まれているか否かということ。
五条「…お前には関係ないだろ」
『いえ、多少はあります。夏油さんは私にとっても友人ですので。…とはいえ私が五条様に指図するなど無礼極まりないのでこれ以上は何も申し上げません』
堅苦しい言葉の数々を向けられて、この気持ちが収まるはずがなかった。
五条「蒼社の奴らは俺を苛つかせる為に纏わりついてんの？それとも散々な扱いをしてきた俺への嫌がらせ？」
後者だとすれば、Aが俺に仕えると言ってきた時点で十分その意には叶っている。
『そのようなことは一切ございません』
どこまでも冷静で何を考えているのか分からない緋色の目は真っ直ぐに俺を見ていた。
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茜雫 - 書いている世界観が好きで何度も読んでいるので閲覧数の15分の1は私かもしれないです笑 (2020年11月29日 22時) (
レス) id: e0dca7bd69 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - 茜雫さん» えぇ！前作から見てくださっていたんですか！？ありがとうございます！とても嬉しいです…これからも面白いと思ってもらえるよう、無理せず頑張ります！コメントありがとうございました！！ (2020年11月29日 18時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
茜雫 - 初めまして！続きを楽しみに読みながら…何度も読み返してます笑前作同様、とても面白い内容なので、続きが楽しみです！無理せず更新頑張ってください！ (2020年11月29日 18時) (レス) id: e0dca7bd69 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - いーすとさん» コメントありがとうございます！世界観が好きだと言ってもらえて嬉しいです。前作とは少し違う感じに書きたいなと思っていたので…これからも頑張らせていただきます！！ありがとうございます！！ (2020年11月29日 16時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
いーすと - なんか世界観がめちゃ好きです！これからも頑張って下さいね！読み続けます！！ (2020年11月29日 15時) (レス) id: e22cc70c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹葉
| 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時：2020年11月27日 21時
