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私のこと、家のことについて話そうと思う。
私の名前は蒼社Aという。
呪霊が見えるし、術式も使える。
でも蒼社家は元々呪術師の家系ではない。
蒼社家は五条家によって助けられた一般人や呪術師が集まってできた一派である。
一派の中で最も強い力を持っていた呪術師は赤い髪、赤い瞳を持っていたらしい。
そして理由は公には不明とされているが、その呪術師の子孫は皆赤い髪と赤い瞳を持つ。
私も例外ではない。
異常な髪と瞳のせいで、外に出れば必ず注目の的になった。
もちろん悪い意味で。
まあ別にそれはどうでもいい。
10歳になるまでに敷地外に出たのはたった数回だし、親しい人なんて作れないと分かっていたから。
でもあの日のことだけはどうでもいいでは済まなかった。
私が10歳になった日、五条家で遠い血縁の男が言ったあの言葉だけは。
「殺すなり、傍に置くなり、どう扱おうが構いません。貴方様の御心のままに」
『…は?』
思わず出てきた言葉。
私の目の前にいた少年、五条悟は私を一瞥した後、迷惑そうに顔を顰めた。
五条「そういうのウザい。…さっさと帰れよ、雑魚共」
そう言って部屋から出て行った彼を血縁の男は慌てて追いかける。
取り残された私は状況を整理するので精一杯で、とても二人の後を追おうとは思えなかった。
『悟…君??』
いなくなった彼の名前を呼んだ私の声は、誰の耳に入ることなく消えた。
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茜雫 - 書いている世界観が好きで何度も読んでいるので閲覧数の15分の1は私かもしれないです笑 (2020年11月29日 22時) (レス) id: e0dca7bd69 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - 茜雫さん» えぇ!前作から見てくださっていたんですか!?ありがとうございます!とても嬉しいです…これからも面白いと思ってもらえるよう、無理せず頑張ります!コメントありがとうございました!! (2020年11月29日 18時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
茜雫 - 初めまして!続きを楽しみに読みながら…何度も読み返してます笑前作同様、とても面白い内容なので、続きが楽しみです!無理せず更新頑張ってください! (2020年11月29日 18時) (レス) id: e0dca7bd69 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - いーすとさん» コメントありがとうございます!世界観が好きだと言ってもらえて嬉しいです。前作とは少し違う感じに書きたいなと思っていたので…これからも頑張らせていただきます!!ありがとうございます!! (2020年11月29日 16時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
いーすと - なんか世界観がめちゃ好きです!これからも頑張って下さいね!読み続けます!! (2020年11月29日 15時) (レス) id: e22cc70c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2020年11月27日 21時