21 ページ21
五条side
五条「…はぁ」
家入「さっきから五月蝿いな。何があった?」
五条「Aに告白された」
家入「ふーん。で?」
頬杖をついている僕の前にコーヒーと砂糖を置いてから対面に座る硝子は、さして興味もなさそうに聞いてくる。
五条「僕とAは教師と生徒じゃん?だから気持ちには応えられないって言ったんだけど」
家入「だけど?」
五条「本当にこれで良かったのかって昨日からずっと思ってる」
硝子からすれば…というか世間からすれば僕の判断は正しいと言えるだろう。
でも昨日のAの寂しそうな表情が忘れられない。
家入「五条本人が良かったって思ってるなら良かったんだろうし、良くないと思ってるなら良くないんじゃないの。そもそもAに関して何か分かったのか?」
五条「…輪禍家の血を引いてるってこと以外は何も。不思議ちゃんだよ。現在進行形でね」
家入「不思議…不思議と言えば十年くらい前だったか」
五条「何が?」
首を傾げる僕に対して硝子は、“あれだよ、あれ。覚えてないの?”マジで?と驚いたように言った。
家入「ほら、誰も住んでない寮の部屋に誰か住んでた痕跡があったじゃん。見つけたの五条だろ」
五条「あー!あれね。懐かしいなぁ。確か学長が気味悪がってあそこの物全部処分させたんだっけ。自分も気味の悪い人形作ってる癖に…っと失言失言」
家入「いや、一つだけ処分されてないのがあるぞ」
五条「え?それ初耳なんだけど。何が処分されてないの?」
あの学長のことだから一つ残らず処分してるのかと思ったのに。
家入「写真」
五条「一番気味悪いやつ残してるのはなんで」
絶対その写真に犯人写ってるじゃん。っていうか今思えば勝手に住み込んでおいて写真飾るって中々な奴だと思う。
家入「それがその写真に私と五条と夏油が写ってたかららしい」
五条「は?盗撮?こっわ」
家入「確かこの部屋に保管されてた筈だけど」
五条「ここ医務室だよね?なんでそんなの保管してんだよ」
家入「私に聞くなよ」
そう言うなり硝子は立ち上がって写真が保管されているという棚から段ボールを取り出し、机の上に置いた。
五条「タイムカプセル開けるみたいでドキドキするね」
家入「ガキか」
876人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緋雪(プロフ) - 大好き過ぎて定期的に見てます泣泣泣 (2023年3月30日 3時) (レス) @page32 id: 44bf006712 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 刹葉さんの作品大好きです!!以前のぶりっ子のお話もとっても好きでしたが、今回のお話の五条先生もとっても好きでした!! (2022年2月10日 18時) (レス) @page32 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
jyjy - ガチ泣きしました…… すっかり作者様のファンです! (2022年1月29日 19時) (レス) @page32 id: 2ce4079fbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました…。感動しすぎて。作者様は本当に神ですね。どの作品も本当に面白いです!これからも頑張ってください! (2021年7月21日 3時) (レス) id: d69ff754f7 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 泣いてしまいました…! 続編が欲しいと思うのは私だけではないはず! (2021年3月21日 18時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2021年2月23日 13時