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スイーツ巡りなんてものは建前だと分かってましたよ、私は。




対面の席にはパフェを食べる先生。




一方の私は何も頼まず、彼がいつ本題に入るのかとそわそわしながら待っていた。





五条「あのさ」




『はい?』




五条「頼まないの?スイーツ。僕スイーツ巡りに付き合ってって言ったよね?随分身構えちゃってくれてるけど、そんなに僕のこと信用出来ない?」





拗ねたように言う彼はいつもとは違い、サングラスをしていた。




綺麗な目と整った顔。




もうすぐ三十になる男とは思えない顔立ちに何度嫉妬したことか。





『信用出来ないっていうか…何聞かれるんだろうなって思って』




五条「僕がこのまま何も聞かずにただスイーツ巡りを楽しむって未来は想像しなかったの?」




『そんな未来有り得るわけないじゃないですか』





普段の先生がどうであれ、彼は呪術師。人々の負の感情から生まれる呪いを祓う立場にいる人間。




彼にとって私は…私は何なんだろう。





『私のこと、少しは分かったんですか?』




五条「ぜーんぜん?お手上げ状態。それを知ってて聞いたでしょ」




『まぁ』




五条「君が一体何者なのか僕も上の連中も未だに分かってない」




『だから輪禍(りんか)Aです』




五条「輪禍Aなんて人間は存在しないよ」





断言された私は苦笑するしかなく、“本当なんだけどなぁ…”と呟いた。




私が真実を言っていても、所詮それは言葉という薄っぺらいものに過ぎず、証明するものは何もない。




世界は輪禍Aという人間を忘れた。





五条「上の連中は君を危険分子として見てる。このままじゃ秘匿死刑になるのも時間の問題かもしれない」




『でしょうね。あの人らがどういう人間なのかは私もよく知ってる。悟先生は私のことどう思ってるんですか?』




五条「Aは僕の大切な生徒の一人だよ。それは変わらない。でも不思議には思う。どうして六眼を以ってしても君のことが何一つ分からないのか」




『へぇ。六眼でも分からないんですね。そりゃ凄いや』





それは私も知らなかった。まぁでも…そうだな。




輪禍Aは存在していないことになっているのだからおかしくはないか。




この世に存在しないものの情報なんてあるわけがないんだもの。

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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:恋愛
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緋雪(プロフ) - 大好き過ぎて定期的に見てます泣泣泣 (2023年3月30日 3時) (レス) @page32 id: 44bf006712 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 刹葉さんの作品大好きです!!以前のぶりっ子のお話もとっても好きでしたが、今回のお話の五条先生もとっても好きでした!! (2022年2月10日 18時) (レス) @page32 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
jyjy - ガチ泣きしました…… すっかり作者様のファンです! (2022年1月29日 19時) (レス) @page32 id: 2ce4079fbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました…。感動しすぎて。作者様は本当に神ですね。どの作品も本当に面白いです!これからも頑張ってください! (2021年7月21日 3時) (レス) id: d69ff754f7 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 泣いてしまいました…!       続編が欲しいと思うのは私だけではないはず! (2021年3月21日 18時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613  
作成日時:2021年2月23日 13時

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