五条ルート2 ページ38
五条side
2007年___
五条「相変わらず長電話だな、傑」
教室に戻って来た傑は微笑する。
夏油「色々と話を聞いてもらってたからね」
如月と電話をする前は死人みたいな暗い表情をしていた癖に、今の傑はどこか気が抜けた表情をしていた。
五条「そりゃ良かったですねー」
夏油「あぁ。…それと悟に連絡先を教えていいか聞いたんだが…」
五条「連絡先どうこうの話したの二年前くらいじゃなかったか?なんで今更聞くんだよ。つーか今まで聞いてなかったのかよ」
そういう話をしてこないと思ったらそういうことだったのか。
如月がいなくなってから毎日連絡取り合ってた癖に、なんで今まで聞かなかったんだよ。
嫌がらせかと顔を顰めた俺に傑は“悪いね、忘れてた”とあっさり自分の罪を認める。
夏油「Aは悟に連絡先を知られるのは嫌らしい」
五条「はぁ?」
夏油「キレるなよ。彼女にだって事情があるんだろう」
五条「キレてねぇし。なんだよ、事情って」
夏油「それは私にも分からないよ」
素がバレたからってなんで高専に戻って来なくなるんだよ。
傑にだけ全部話して俺達には何も言わずに、そのままいなくなりやがって。
五条「…巫山戯んなよ」
夏油「……はぁ…」
傑は溜め息をつく。
夏油「前にも言ったが一人称を改めたらどうだ?悟。あと話し方も」
五条「あ?なんで今そんな話になるんだよ」
夏油「強いて言うなら物腰の柔らかい男性が好きだとAが言っていた」
五条「…………」
予想もしてなかった傑の言葉に俺は黙る他なく、やっとのことで口にしたのは
五条「…そーかよ」
そんな一言。
夏油「それにしても悟がAのことをそんなに好きになるとはね…正直予想していなかった」
五条「俺が好きなのはあいつの顔だよ」
なんて言ってはみるものの、顔だけが好きなら如月がぶりっ子をしてようが嫌わなかった。
顔も重要ではあるが、顔だけで他はどうでもいいと割り切れるほど、俺は異性に無頓着じゃない。
(甘いもの好きだよね?これあげる)
そう言って俺にマフィンを手渡してきた時の如月の笑顔は、未だ鮮明に覚えていた。
今俺が抱えている気持ちの名称なんて、如月に会わなければいつまでも分からないままなんだろう。
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chiaki0708(プロフ) - 尊いです夏油くんルートあるの嬉しかったです!! (2022年1月9日 9時) (レス) @page47 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - あやめさん» ありがとうございます!いえいえ、こちらこそ説明が下手で申し訳ないです!! (2021年3月26日 8時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
あやめ - 刹葉さん» 理解力なくてすみません(>人<;)全然大丈夫です! (2021年3月26日 7時) (レス) id: 1f315efa1e (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - あやめさん» 私TwitterしてるのでTikTokのシェアボタンからシェアさせてほしいという意味なんですが伝わりますかね…?説明下手で申し訳ないです… (2021年3月25日 20時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
あやめ - 刹葉さん» こちらこそありがとうございます!私Twitter詳しくなくて、Twitterの方で私も投稿すればいいんでしょうか? (2021年3月25日 19時) (レス) id: 1f315efa1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2021年2月10日 20時