ぶりっ子VS最強《呪術廻戦》

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如月Aの朝は早い。




朝六時に起床し、身嗜みを整えるのに一時間半掛け、鏡の前で笑顔の練習を十分以上行い、五条君に献上するお菓子を五条君献上甘味ボックスの中から選ぶ。




五条君にベタ惚れしているわけでもないのに、ここまでする理由なんて一つしかない。




自分の幸せの為である。




…が、今のところ五条君が蓬から私に乗り換える気配はまったくもってないのだけれど。




なんで！？




言っちゃ悪いが、蓬より私の方が絶対可愛いよ！？




自画自賛とかじゃなくて、客観的に見た話！




蓬だって普通以上に可愛いけど、私よりは劣るってこの前知り合った金づ___優しい男の人が写真見て言ってたよ？




…如何にも面食いそうなのに違うのかな。




私と蓬って何が違うんだろう…？




胸の発育とか言われたら言った人間殺しそう。




なんて朝から悶々と考えていれば教室の前で夏油君と出会した。





『おはよぉ、傑君♡』




夏油「おはよう。A。今日も身嗜みに一時間以上掛けたのか？」




『うん。日課だからねぇ』





夏油君は五条君達と違い、私を軽蔑の目で見てくることも、悪口を言ってくることもない。




総合的には五条君より彼が好きなんだけど、どこか距離を置かれているように感じる。





夏油「そんなに悟のことが好きなのかい？」




『うん』





顔が超好きだよ。





五条「朝からキモい会話してんじゃねーよ」





背後から聞き馴染んでいる声が聞こえたので、振り向く前に今日の献上品をバッグから取り出し、振り向くと同時に渡す。





『悟君おはよ♡今日はチョコチップマフィンにしてみたんだぁ』





しかも高級なやつ。




それを五条君はお礼を言うことなく受け取り、そのまま教室に入っていった。




何故か献上品は必ず受け取ってくれるんだよね。




お礼を言わないのはどうかと思うけど。





夏油「Aって鋼メンタルだよね」




『え〜？そんなことないよぉ♡私はダイヤモンドメンタルだよ？』




夏油「謙遜してるのか不遜してるのかハッキリしてくれ」




『後者かなぁ』





多分ダイヤモンドメンタルじゃなければ五条君と結婚してやろうなんて思えないだろうからね。





夏油「ははは…っ…前から思っていたけど、やっぱり君は可笑しいね」





その時私は初めて夏油君が心の底から笑っているところを見た気がする。

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