◆・ ページ37
『殺した……?』
五条「殺した。悪いのは全部お前だよ」
五条が何を言っているのか分からない。
私は五条と離れることを選んだだけで、他は何もしていない。
なのに名雪家の人間が死んだのは私の所為だって…?
五条「お前が僕から離れるなんて言うからアイツらは死んだんだ。Aが僕と離れるなんて選択をしなければ死ぬことなんてなかった」
『…自分が何したか分かってんの…?お前がしたことは呪詛師と同じで…』
名雪の人間を殺した五条はもう呪術師じゃなく、呪詛師だ。
五条「はぁ…ホント分かってないな、お前」
五条は呆れたように言い、一度部屋から出て行く。
状況を整理すると、私が五条と付き合わないという選択をしたから私はここに連れて来られて、名雪家の人間は殺されたということになる。
おかしい。
おかしいのはもちろん私ではなく五条だ。
異常と言い換えた方が正しいかもしれない。
五条がその異常さを以前から孕んでいたのか、それとも私が離れることを選んだ瞬間に生まれてしまったのかなんて私には知る由もない。
けれど。
ただ一つ言えるのは、今の五条は“私の知っている五条じゃない”。
五条「ほら、さっさと歩けよ」
そんな声と共に部屋に入ってきたのは五条と、従者である名雪志郎。
従者「A様!!」
『五条、志郎を離せ。ソイツは関係ないだろ』
志郎の頭を鷲掴みしている五条を睨めば、鼻で笑われて。
五条「コイツがそんなに大事…?俺よりも?」
『そういう話じゃな____』
飛び散る赤が私の言葉を遮った。
鈍い音を立てて倒れたその姿を見て言葉にならない声が出る。
『あ……ぁ……志…ろ…?』
五条「これで少しは理解した?」
『何を…何を理解しろって言うんだよ…!?』
声が震える。
五条「悪いのは俺から離れようとした自分だってことだよ。今だってお前が俺を選んでたらコイツは死ななかった」
『私が離れることを選んだのはお前が他人と関係を持ったからだろ…!?それなのになんでこんなこと…』
五条「言っただろ。俺が好きなのはずっとお前なんだよ、A」
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shyaberuazarashi(プロフ) - やばい解釈一致すぎる…すっきりしたしもう色々最高でした! (12月18日 22時) (レス) @page46 id: e3d211137e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり?★*゚(プロフ) - このくそヤリチン五条許せん、、、!ヒロイン普通に可哀想 (7月24日 11時) (レス) @page31 id: 35bcc8e605 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - いや五がそもそもあありえないけど、別れたって元カノに言ってたよね?あれでよく許せたな (2021年10月25日 5時) (レス) @page46 id: c00755ba92 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん - 何だか最後までヒロイン報われなくて可哀想、、もっとこの糞ヤリチンを徹底的にボコボコにしてあげて欲しかった(笑) (2021年7月3日 8時) (レス) id: c2c5a94e17 (このIDを非表示/違反報告)
みー - この作品めちゃくちゃ面白かったです!鈴ちゃんが五条先生を殴っててくれて安心しました!(笑)あのまま許してたら私の気が収まらん!!本当に面白かったです! (2021年2月26日 20時) (レス) id: bb74a842ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2021年1月12日 1時