�� - 003 罪の記憶が人を罪の奴 隷にする ページ17
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「でも俺もまだまだ未熟だ。手習いは鱗滝さんに頼んでくれ。まずはそうだな……俺が初めにやった山下りからだろう」
錆兎の言う通り山下りだった。盗み聞きをしていたのかと思う程の時分に鱗滝がAと義勇の前に顔を出した。すれ違った際に言っていた体力の消耗は控えろというあれはこれから行う山下りの為だったのかとわかった。
二人は錆兎に手を振りつつ鱗滝の背中について行った。
何故か義勇が山の中盤あたりで。Aは山の頂上から下れと離れ離れにされてしまった。義勇は不安そうにAに視線を寄越していたが、Aは幾つもの歳の差もあり身長差もある為妥当だろうと納得していた。
自分の羽織を握り締める義勇の頭を撫でてやり「後で一緒におにぎりを食おう。だから頑張ろう」と激励すれば彼は安心して笑い返してくれた。
無言のまま何歩も進み膝を折り。やがて山の頂上で鱗滝が歩みを止めるや声をかけた。
「鱗滝さん。私の性を悩まれてますか」
鱗滝は振り返らなかった。無言は肯定である。
「やはりそうですか。気にすることは無いのに」
Aは少し寂しそうに俯いた。
自嘲的な微笑みが口元に浮かべられる。
濃い霧が辺りを満たしている。しかし心はどこか満たされない。親指で穿たれたように空いている。Aは性別によって扱いを変えられることが嫌だった。嫌悪などではなく、ただ情けなくなるからだ。
「いつから気づいておられたんですか？」
「お前の肩を押しやった時からだ」
「一番初めじゃないですか。
弱気な声色に天狗の仮面の長い鼻がにょきっと顧みる。
Aは前髪をかきあげていた。痛々しい傷痕が顕になっている。おそらく妹の牙によって出来た円状のあとが二つ。見てくれ。ということだろうか。
「鱗滝さん。これが私の咎なんです。私は今度こそ大切な人を護れる強い剣士になりたい。貴方のような強い
真面目な無表情をふっと崩し優しく微笑む。
「そうでしょう？ "鬼殺隊"とは皆が鬼を嫌う訳では無いはず。きっと鬼を思ってやる剣士もいると思うのですよ」
「……A」
鱗滝は拳を作ると紅色のつむじにゴツンと置いた。
「お前。勝手に儂の戸棚を漁ったな」
「不可抗力でした」
「……だろうな」
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ミルクリ - 初めまして。とても面白かったです。続きが読みたいのですが�兇離僖好錙璽匹魘気┐討い燭世韻泙擦鵑�？これからも応援しております。 (2021年9月21日 12時) (
レス) id: 9baecbdda2 (このIDを非表示/違反報告)
コア - 面白かったです �兇離僖好錙璽俵気┐督困韻襪藩�難いです (2021年6月29日 20時) (レス) id: cdf587c2d2 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - すごく面白くて一気に読んでしまいました！！！続きのパスワードって教えてもらえますかね？これからも頑張ってください (2021年5月14日 22時) (レス) id: 6a10e782a2 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - おもしろくてとまらなくなりました！守護聖人IIのパスワード教えていただきたいです！ (2020年12月15日 20時) (レス) id: 833cf0aedc (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 楓さん» 楓さん、コメントありがとうございます！ひえ〜嬉し過ぎます…！そんな風に言っていただけて後衛の極みです〜！長編が好きなものでこの守護聖人も他作品もすごく長いですが楽しんで頂けたらと思います！短編もあるので宜しければ覗いて行って下さい〜 (2020年3月11日 8時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：糸針
| 作成日時：2019年10月25日 13時
