ワ ン ナ イ ト

22 ページ22

「お疲れ様でした」





今日は結局お茶くみばっかりやっていた





重岡「1人で大丈夫か？」



「ん。結構よくなったから」




重岡「ほんまは送ってやりたいんだけど…



ごめんな」




「謝らないで、もともと私の仕事をやってくれてるんやし…」






重岡「じゃあ、気をつけて」





「ん、ばいばい」





重岡「家着いたら連絡してや」






「はいはい笑」









会社から出て


ふらふらと帰路についたはずなのに





目の前にはあのお洒落なバーが








帰らなきゃ


そう思ってるのに





足がバーの中に進んで行った









またあの甘いカクテルを頼んで


ちびちびと飲んでいると






藤井「…A」



「ん、流星や」




藤井「やっぱあかんわ」





そう言って


私の腕を引っ張って店を出た





そのまま腰に手をまわし



いつものホテルに









そこからのことはあまり記憶に残っていない





微かに覚えているのは



流星の息づかいと




あの流星の香水の香りだけ









目が覚めた頃には朝だった







ベッドから出ようとすると




藤井「行かないで」



そう言って抱きしめられる






しげに連絡してない



きっとしげは心配しているだろう




そう思ったのに




私は素直に流星に抱きしめられていた

23→←21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す