【ハイキュー】嫌いじゃないけど。【赤葦京治】 (ページ1)

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5月中旬

「キャー宮兄弟カッコいい！！」

体育館に黄色い声援が響きわたる。

どうやら今日は、我が梟谷学園のバレー部が、稲荷崎という兵庫県の高校と練習試合らしい。

私の通う梟谷学園のバレー部は、かなりの強豪校で全国大会出場も期待されている。

友達の畑中りんと佐々木ななが、相手校のバレー部にイケメンがいるから見学しようよと誘ってくれて、

なんとなく来てみたけれど、なんでこんなに顔がいいってだけでギャーギャー騒げるか不思議。

「Aは見ないの？宮兄弟！」

ギャラリーから前のめりに試合を見学していたりんが、振り返る。

「目的の人だっけ？」

「うん！全日本ユース強化合宿に呼ばれるんじゃないかって噂されるくらい実力も凄いんだから！」

「そうそう！しかもイケメン！スポーツ出来てイケメン！言うことなし！」

横からななも話に加わってきた。

その瞬間、宮兄弟の片方がジロッと私達を睨んだ気がした。

「Aはあんまり男子に興味ないのかな？」

反応が薄い私を不思議に感じたのだろう、ななが顔を覗き込んで訊く。

多分興味なくはないけど、りんとななに比べれば薄いかなと考える。

「じゃあタイプは？」

興味津々に質問してきたりん。

突然言われても"正解"が思い浮かぶわけなく、

「まだ分からないけど、付き合うなら歳上は絶対かな。」

となんとなくポツリと呟いた。