ワッッルい顔1 ページ44
コハク「どうやら私は君らのことがめっぽう好きになってしまったようだ」
なんというか、彼女、コハクは彼と似たようなことを言うタイプなのか?博愛精神というか……
千空「あ〜〜、なんか死ぬほど面倒くせぇことほざきだしやがった。いきなり惚れたはれたかよ、この非常事態によ……」
コハク「そんな話は微塵もしていない!」
どうやら博愛主義とは違うらしい。
A「つまり?」
コハク「君らという人間を気に入ったから協力しようと言ってるんだ!!」
千空「あー、だったらおありがてぇ、恋愛脳は一番非合理的なトラブルの種だからな」
夜になったので持っていた袋を枕代わりにし、簡易な寝袋の中で就寝しようとした……のだが
千空「……剣構える寝相の新人類かよ、テメーはよ」
短剣を両手に持って構え、身を守るような体制で眠ろうとする彼女に呆れたようにぼやいた千空。
コハク「恋愛脳がどうとか言うからだ。ハ!君らの生き様は気に入ったが信用したわけではないのでな。己の身は己で護って生きてきた癖だ、あまり気に留めるな。君もだぞ?」
コハクは念のため、と言うふうに私を見た。
A「……先日ライオンに襲われてから思ったことだが、食物連鎖の頂点は人間じゃない。ならば寝ている最中も自らの身を守らねばならないのは必然。お手本とも言える素晴らしい行動だと思うがな」
千空「こちとら雌ライオン襲うほど勇者じゃねぇから0.1秒でも早く寝やがれ。体力か無駄だ」
コハク「雌ライオン!!傷つくぞこれで私でも。生き様は紳士だが口の悪さは異次元の男だな。いつかうっかり殺しそうだ……」
千空「ならうっかりしねぇうちに寝ろ。1日に二度もブチ殺されてたまるか」
隣で寝る千空が、口調はそのままに妙に弱々しく言うのだから、トラウマになっていないことを祈るしかないな、なんて考えてしまう。
コハク「………あの長髪男と戦うんだろう?協力するぞ。私もおめおめ引下がる訳には行かないのでな」
千空」あー、そのために科学の国をつくるんだよ。とにかくまず
千空がそう言えば、コハクはすっと立ち上がる。
コハク「つまり、仲間が欲しいのだな?は!ならば私と一緒に来るか?」
A「いるのね?他にも君の仲間が……」
コハク「あぁ。味方に出来ればきっと頼りになるうってつけの男もいるぞ。案内しよう千空、A。私に着いてくるといい」
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Miror - 滑車習った覚えがない (11月20日 15時) (レス) @page43 id: b10d4121aa (このIDを非表示/違反報告)
Mari(プロフ) - 滑車の原理なんて習わなかったですよね!多分私立の小学校とか進んでる小学校とかなら教えてもらってるんですかね? (2022年7月18日 14時) (レス) @page43 id: b5bf6b5c5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Saki | 作成日時:2021年8月8日 20時