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Stone World the Beginning3 ページ5

翌日は食料だ。

槍を片手に歩いているうちに見つけたシカを追っかける。が、体力ミジンコとシカじゃ話になんねぇな。


紐を新しく作って木に結び、仕掛けを作って鹿を誘い込む。上手い具合にシカが罠にかかった。



さっそく肉を焼き、3日ぶりの食事に有りつけた。


大した調理をしたわけでも、すげぇ味付けをしたわけでもねぇくせに、おそらく一生忘れねぇだろう奇跡的な上手さの鹿肉だった。


……単純に腹が減ってたんだろうがな。



肉は美味しくいただき、皮はひたすらに噛んで噛んで(なめ)していく。これをすると皮が柔らかくなる。その代償として当然のようにアゴが死ぬ。



ナイフで切って、サイズや形を整える。ツタと葉の下着から解放されたのはもちろん素晴らしいことだが。

1番助かるのは靴だ。旧現代のスニーカーとは雲泥の差だが、素足で歩き回っていたこの2日間感じていた痛みや危険を考えるとおありがてぇことこの上ない。



「ククク、自己紹介もまだだったか。初めましてだな」



『衣食住の衣を手に入れた!』





「俺は『人間』だ!!」




復活地点からそう遠くない尚且つ川が近くにある平地という好条件の場所に家を建てることにした。そりゃそーだ、という話なんだが。


いい感じの木を見つけてテンション爆上がりしたのは数時間前の話、今の俺は木々を観察しながら歩く。


俺のミジンコパワーでも切り倒して運べそうな木々を探す必要があった。体力のある大樹なら、間違いなく俺よりずっと早く、ずっと多く木も運べるのにな。

非合理的極まりない思考を追い出して、せっせせっせと木々を運んだ。



動物からの侵入を防ぐためにツリーハウスにするっつう案は間違っていないだろうが、地面に建てる方がより早くできたのは明らかだ。


2日ほどかかったが、柱と屋根部分の骨格を作る木を何とか確保。

このペースで進めていくと、完成は1ヶ月後になりそうだと近くて遠いような未来と体力の無さに呆れる。


水と土と日があれば簡易なかまどくらいは作れる。
病気=ゲームオーバーなこの世界じゃ、手がちょっと泥まみれになっただけでも致命傷だ。

石鹸は欲しいが、貝を大量に集めてブッ叩き、さらに海の深くに潜って海藻を採ってこなければなんねぇ。材料集めが俺じゃ厳しい。


土器も作った。何か入れ物があるだけで助かることは意外と多い。結局、水と食料を貯めておけるっつーのが現状1番のメリットかもな。

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Miror - 滑車習った覚えがない (11月20日 15時) (レス) @page43 id: b10d4121aa (このIDを非表示/違反報告)
Mari(プロフ) - 滑車の原理なんて習わなかったですよね!多分私立の小学校とか進んでる小学校とかなら教えてもらってるんですかね? (2022年7月18日 14時) (レス) @page43 id: b5bf6b5c5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Saki | 作成日時:2021年8月8日 20時

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