火薬の冒険1 ページ29
すぐにでも出発するため、私はハウス内の土器をすべて割った
杠「ひー、もったいない!」
A「また作ればいいからなっ」ガシャンッ
大樹「何をしてるんだ、A?」
A「私たちは司に脅えて、大慌てで食糧だけ持って逃げましたっていう演出だな」
これは謂わば一種のレース。
私たちが火薬を完成させてしまえば勝ち、その前に司にバレてしまえば負け。
千空「ゴールは箱根!なァ〜〜に、ほんの80kmちょいの大冒険だ」
大樹「ともかく箱根に行けば、火薬がゲットできるんだなー?!80kmってフルマラソン2周か。5時間あれば着くか?」
千空「それは体力バカのテメーだけだろ。でー今、日の出から「3万5970秒だ」サンキュー、A」
千空の呟きを聞いて杠は顔を青ざめて私に向く。
杠「今、サラッとすごいこと言った?」
大樹「千空達は石化中1000億秒とか数えてたんだぞ。このくらい朝飯前だー!」
A「私は復活してからだな、日常的に秒数を刻む人力タイマーになったのは。千空に覚えろって仕込まれたの」
杠「ワァオ」
千空「六分儀で時刻から現在地が測れんだがな…」
その六分儀は前持って千空が作っておいた物らしいがうまく測れていないらしい。
A「……現在地はだいたい神奈川県南東・鎌倉辺りになるのか?」
千空「だろうな、正確な緯度経度が知りてぇ」
大樹「むう、目印になる建物とかないのか!」
そんな時、杠は閃いたのかポツリと呟く。
杠「鎌倉の目印っていえば……」
杠の一言に全員が一斉に駆け出した。
私も千空の後ろを走る。すると段々とこれまで続いていた木々が消えていった。
杠「あの辺だけ、木とか全然生えていない…!」
私たちの目の前にある物を見て千空は口角をあげる。
千空「ククク、分かったぞ。
現在地は北緯35度19分、東経139度32分だ!!」
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Miror - 滑車習った覚えがない (11月20日 15時) (レス) @page43 id: b10d4121aa (このIDを非表示/違反報告)
Mari(プロフ) - 滑車の原理なんて習わなかったですよね!多分私立の小学校とか進んでる小学校とかなら教えてもらってるんですかね? (2022年7月18日 14時) (レス) @page43 id: b5bf6b5c5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Saki | 作成日時:2021年8月8日 20時