【Selly】溺愛してる彼女がいます。 (ページ22)

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過去編　１ページ22

〈韓国語〉

「〈今日からみんなの仲間になる佐藤Aさんだ。仲良くするように〉」

キラキラした学生生活を望んでいたわけではない。
ただ、自分の大好きな言語を学びたかった。

両親も応援してくれて叶った韓国への言語留学。
初めてのことに不安と希望が入り混じった複雑な思いを抱えながら自己紹介をした。

「〈佐藤Aです。よろしくお願います。〉」

この挨拶から１週間。
なぜこんなことになっているんだろう。
想像した濃密な勉強に集中できる天国のような幸せな生活ではなく
地獄のような生活が始まっていた

「〈生意気なのよ。〉」
「〈韓国語も上手に話せないくせに、あの人に好かれるとか！本当にありえない！！〉」

あの人とは常に中心にいるいわゆる１軍の男子。
容姿端麗・成績優秀その上運動もできるとなればその人気は
男女問わず高い。
そんな人気者と仲良くなったのはついこの間の席替えで隣の席になったことから始まった。

その男子は日本のことが好きないわゆる親日家だった。
それに加え日本の小説が好きで少し日本語ができる程度の親日家。
言葉も通じないこの環境下でとてもとのシク話せる1人の友人になれた。
そう、ただの友人。しかし状況が悪かった。

「(はぁ、なんでこんなことに)」

日本の話は日本に興味がなければ聞く気が起きない。
しかも話している時は日本語も入り混じる。
そして運の悪いことにその男の子に恋焦がれる女性とは取り巻きを従えるクラスの
マドンナ的生徒は反日感情が強い生徒だったのだ。