角名と私は仲が悪い【ハイキュー】

15話 ページ16

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｢Aちゃん？｣

｢ん、あぁごめんボーッとしとった｣



脳内の角名をぶん殴っていると、舞香ちゃんが私の顔を心配そうに覗き込んだ。



｢あたしから投げるね｣



そう言って舞香ちゃんはボールを掴み、えいっと投げる。ポーンと高く飛んだボールは10mの所で落ちた。



｢みた！！！？Aちゃん！｣

｢みたみた！すごいねぇ！｣



ぴょんぴょんと飛び跳ねて喜ぶ舞香ちゃん。かわいすぎて無理。その癒される表情にほんわかしながらボールを掴み、円の中に立つ。



｢がんばれー！｣



そう言って応援してくれる舞香ちゃんににっこりと笑いかけてボールを思い切り投げる。ボールは22mのところで落ちた。



｢わっAちゃんて運動神経ええんやなぁ｣

｢人並みだよ〜｣

｢Aちゃんで人並みならあたし人並み以下やで｣



舞香ちゃんはかわいいからいいんだよ……。
そんな意味を込めて頭をぽんぽんとする。舞香ちゃんはびっくりしたような顔をしたけれどすぐに笑顔になった。



｢次は体育館やね｣

｢ね、行こっか｣



2人で話しながら体育館に向かうと前から見覚えのある顔が歩いてきて私は顔を歪ませる。



｢何変顔してんの｣

｢変顔なんてしてませんけど？ホント失礼な男だな｣

｢えっ｣

｢なんだよその初めて聞いたみたいな顔は｣



そう言って思い切り角名の腕を殴ると角名は無言でぐりぐりと私の頭を押す。いだだだっやめろ！と腕を掴むがビクともしない。



｢おいA涙目になっとるで｣

｢うぇ痛そうやな……｣

｢いだだだっっ治くんも舞香ちゃんも見とらんで助けて！！角名離せって！｣

｢謝ったらいいよ｣

｢私が悪うございました！！！ほら！離せ！｣



渋々ならがも謝るとパッと手を離す。あーー痛かった。



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