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眠たそうな瞳が捉えていたのはジスだった。
…言われてみれば、機嫌が悪い気がしなくもない。
でもそんなの慣れっこなジスは、笑顔でジョンハンに声をかける。
「ジョンハン。お疲れ」
「おう」
「……ウッ」
じーーっと顔色を伺っていると、ジスから肘で脇腹を思い切り突かれた。
睨むと、ものすごい笑顔で強い視線を送られる。
…私も言えってことですか!?
他にやり方なかったんですか!?!
「お、お疲れさま」
「……ん」
一応言ったけどいつも通りの反応だった。
前々からジョンハンは、私が何を言っても基本「ん」としか言わないのだ。
…やっぱり原因は私じゃないじゃん。
脇腹をさすりながらジスの脚を蹴る。
チッ、と小さな舌打ちが聞こえた時。
「あ、Aーー!!!」
ジョンハンの後ろからヨニが走ってきた。
「ごめん待った!?」
「ううん、待ってないよ」
「行こっか…ってあれ」
ヨニが私の横でニコニコと笑うジスを発見。
いつの間にか、トートバッグがまた掴まれている。
「俺も行きたい」
「えーーーどうしよっかな」
「いやいや断ってよ!!」
「ジョンハンも行きたいって」
「「は?」」
私とジョンハンの声が被る。
「2人がこれから買い物行くんだって。行きたいよね?」
「……」
ジスから謎の圧をかけられたジョンハンは、チラッと私を見る。
私がいると嫌だって…嫌でしょ…嫌だよね…??
「行く」
「え!?!?」
「じゃあ早く行こー!!」
「わーー」
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…ということで今に至る。
私……ちょっと帰りたい。気まずいし。
「帰ったらダメだかんね??」
「…う」
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な - すごく好きな小説です。更新は再開しませんか…? (2021年12月18日 21時) (レス) id: 6d1be3e57f (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - wnynaさん» コメントありがとうございます!えっっちょっと嬉しすぎて秒でスクショしましたありがとうございます(TT)(TT)私なんてまだまだなのでwnynaさまの想像力のおかげです…!(;_;)一生分褒めていただいた気分です(笑)本当にありがとうございます!これからもお願いします! (2020年11月14日 9時) (レス) id: 48d11b33af (このIDを非表示/違反報告)
wnyna(プロフ) - もう琥珀さんと琥珀さんが書かれるお話が大好きすぎて毎日更新ないか確認して生きてます、、!ジョンハンの前髪がかきあげて、跳ねてる髪を見てたら目があったシーンなんて一度読むだけで情景が浮かびました。本当に素敵です。応援してます。 (2020年11月14日 1時) (レス) id: 0b52e8d8b9 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます!そうですね…間接的に言われたという感じです>< その辺りのことは近々お話に書こうと思っております…!わかりにくい書き方をしてしまい申し訳ないです(;_;) (2020年11月2日 8時) (レス) id: 48d11b33af (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 質問なのですが、ハニさんから直接言われたことはないんですよね?あくまでも主人公ちゃんのみた夢の中で「あいつだけは」と言われたわけで。解釈合ってますかね? (2020年11月1日 22時) (レス) id: 0f7e13c0ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥珀 | 作成日時:2020年10月8日 22時