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友人 ページ4

「久しぶり!」

「久しぶり」

近所にお互い住んでいるというのに、全く会えていなかった同性の友人。その言葉の交わす通り、私達はここ最近ほとんど会えていなかった。

しかし今日、友人の家で宅飲みするという事で会える事になった。

友人は眩いばかりの笑顔を見せながら、話題をポツポツ振ってくれる。

私は自分の話をするのが苦手なので、一方的になってもいいから話を振ってくれる人は大歓迎だ。


「だよね〜」などと相槌を打ちながら、合間合間に私の意見や感情を混ぜ込む。そうやって話し込む内に、酔いが回ってきたのだろう。

顔をりんごのようにした友人が、いきなりダンッと空き缶となった酒を机上に叩きつける。訳を聞くと、衝撃な事が分かった。

何と、ストーカーをされているという。



「しかもさぁ、ゴミまで漁られるんだよ!」



それを聞いた瞬間、私はむせた。

ゲホゲホと気管に入りかけた酒を吐き出すと、友人に心配される。大丈夫と言い、話を聞く姿勢に入った。

どうやら毎日手紙を送りつけられるようで、その手紙の内容からゴミを漁られていると予想。
 スマホのカメラでゴミ捨て場を隠し撮りしたところ、判明したらしい。顔までは画質が荒く分からなかったそうだが、背が高かったのは間違いないそうだ。

行動力が相変わらず尋常じゃない。いや、話の内容から察するにストーカーというのは。

…隣人の事だろう。

意を決して、私は友人にその事を伝えてみた。



















「…?いや、それはありえないでしょ。だってその人私の彼氏だもん、何をストーカーする事があるの」



衝撃の事実が2個も判明した。

まさか友人の恋人がいたとは、そしてその恋人が私の隣人とは。

いや、なら本当に昨日の行動は何だったのだろう?友人もそれは疑問に思ったようで、「後で質問攻めしてくるよ」と予定を立てていた。



「というか、だとしたらアイツ私がいるのに他の誰かストーカーしてるって事?新型の浮気じゃん、しかも犯罪」



新型の浮気って何だ。思わず私は笑ってしまう。友人はそれを見て「ちょっと、笑うとこじゃないよ」と笑顔で咎めてくる。

相反した表情に、また私は笑ってしまった。



「も〜Aったら…まぁとにかく今日は飲もっか!」



プシュッという缶を開ける音が鳴った。

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名も無き者(プロフ) - そう言って頂き嬉しいです…!イベント参加させて下さりありがとうございました! (3月7日 6時) (レス) id: b52add099d (このIDを非表示/違反報告)
あめ(プロフ) - この度はイベントへの参加ありがとうございました!(連投申し訳ございません) (3月7日 0時) (レス) id: 82abefb882 (このIDを非表示/違反報告)
あめ(プロフ) - コメント失礼します〜!題名的にギャグ系かと思いましたが、想像より遥かに真剣なお話で良い意味で期待を裏切られました…!描写も細かく、もっと有名になるべき作品だと感じました!これからもお時間あるときにでも閲覧させていただきます! (3月7日 0時) (レス) id: 82abefb882 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名も無き者 | 作成日時:2024年3月6日 17時

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