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Coffee 8 ページ8

どうしよう




焦りと動揺からその場から動くことが出来ない。

携帯を持っている手が震える。



『ねっ、まふくんどうしよう……っ』


外にいるそらるさんに聞こえないように

まふくんの服を掴んで縋るとまふくんが抱き寄せてきた。



「…落ち着いて。
電話して、体調崩したって言って?」


まわされた腕から微かに温もりを感じる。

まふくんの言葉に小さく頷いて、トーク画面を開いて通話ボタンを押す。


外から着信音が聞こえて、罪悪感から死んでしまいたくなった。




そらるさんのことは大好きなはずなのに



まふくんに抱きしめられて




そらるさんじゃなくてまふくんと一夜を過ごして




「もしもし?A今家にいる?」



機械越しに聞く久しぶりのそらるさん。


ごめんなさい。大好きなのに。



『…あ、えと……。
少し風邪気味で…また今度でいいですか…?』


そらるさんに初めてついた嘘。

たどたどしい私の言葉にそらるさんは信じるのだろうか。




ちらり、とまふくんの顔を見ると少し不安げな、それでいて優しく微笑んだ顔。



「え、それ大丈夫なの?
やっぱり心配だし部屋入るよ。」



『や、でもうつったら悪いので…!』



玄関の方からガチャ、と音がする。




そらるさんに合鍵を渡したことはすっかり脳から抜け落ちていて



まふくんの腕から抜け出そうとしても強く抱きしめられていて抜け出せない



不意にまふくんの顔を見上げると何故か不気味に


不敵に笑っていた






「A〜?リビング?」


そらるさんの声が足音と共に近づいてくる


ドクドクと全身が脈を打つ




『ま、ふく……離して…!』




「…そらるさんに見てもらおーよ。
Aちゃん僕に反抗的だし、気に入らない。」



まふくんのその一言で全身から血の気が引く



こんなことになるならそらるさんとさえ会わなければよかったと最低な考えの自分がいた。



必死にもがいて、暴れても体格が違う男の人の身体はビクともしなかった。



リビングの扉が開く。




「…ま、ふまふ?」

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らむちゃ - ドキドキ止まりません!更新頑張ってください!! (2021年12月16日 22時) (レス) @page31 id: def79cd7ab (このIDを非表示/違反報告)
はるあい(プロフ) - 更新楽しみにしてます (2020年8月28日 6時) (レス) id: 4f962c0dc1 (このIDを非表示/違反報告)
はるあい(プロフ) - いつも楽しくみてます!ドキドキ感がたまらないです!これからも頑張ってください! (2020年6月28日 21時) (レス) id: 4f962c0dc1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - はるあいさん» ありがとうございます〜!!更新がんばります! (2020年6月13日 17時) (レス) id: 689f20101f (このIDを非表示/違反報告)
はるあい(プロフ) - 毎回面白いです。続き待ってます! (2020年6月1日 6時) (レス) id: 4f962c0dc1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぬん&ゆゆ x他1人 | 作者ホームページ:NO  
作成日時:2020年4月1日 0時

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