【まふまふ】白くて黒い【そらる】 (ページ1)

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Coffee 1 ページ1

青いスプライトの入った白いワイシャツを捲り、真っ白な腕が伸びる。

遠目で見たら女の子っぽくて細いなあとか。多分そのくらい。

でも近くでよく見たら血管浮き出てて、しっかりしてて、とっても男らしい。

『せんせ、？』

「しーっ」

ここお家じゃないのに。大学なのに。

誰が来るか分からないのに。

「……やだ？」

『やだって言っても、やめてくれないくせに』

正解、と言って頭を撫でられる。

そのまま後頭部に手が回って、唇を重ねられて。

『せんせ、だめ、』

「先生じゃないでしょ？」

『……そらる、さん』

「ん」

先生の物置部屋。

元々会議室だったから椅子はたくさん置いてあるのに、膝の上に向かい合わせになって座らせられる。

外から見えないようにカーテンは閉めて。

薄暗い部屋にカーテンの隙間から零れる陽の光で、なんとかお互いの姿を確認するような。

「うー」

『そらるさん？』

「えっちしたくなってきた」

『ここでは流石にダメですね……』

肩を押して離れ、癖のついてしまったスカートを少しだけ直す。

不満そうな顔をしている先生も、流石に大学内ではやばいと思ったのか何も言ってこなかった。

『私先に出ます』

「はーい、」

『ちゃんと時間空けてくださいよ？』

「分かってるー」

面倒くさそうにそう言いながら私のことを引き寄せて抱きしめた。

離さないとでも言いたそうに、力強く。

『せんせーい？』

「ちょっとだけだから」

『ふふ、はあい』

早く行かなければいけないのに、この温もりにもう少し触れていたくて腰に手を回す。

ちょっと背伸びしてほっぺにキスをしてみれば目を見開いて驚く先生。

『すきです、だれよりも』

「はあ……ばーか」

時計を見れば次の講義がもうすぐ始まりそうで、急いで先生から離れて扉を開けた。

『お先です！』

「分かったから早く行けー」

ふふ、って2人で笑いあって扉を閉める。

周りには秘密な、ちょっとだけ、大人の恋。

そうやって浮かれてるから、少しずつ。

この関係は、壊れ始めたのかもしれない。