身代わり審神者の本丸修正奇譚 (ページ9)

今日:3 hit、昨日:13 hit、合計:1,511 hit

7話ページ9

初仕事…私の…？

鶴丸国永さんを顕現させる、それが……？

久々に心からの喜びを感じている気がする。私にも出来ることがある、やるべき事がある、私にも…………。

『えっと、念の為手入れの仕方と顕現の仕方…もう一度説明して貰っていい？』

やらかすと困るので聞いておいたが長義は大きな溜め息をつく。けれどしっかり説明はしてくれた。

『それじゃあ始めます…！』

審神者部屋には前任のかけた呪い…？のせいで刀剣男士達が許可なく入る事が出来なくなっているため、加州清光さんは不安そうにこちらを見ている。大倶利伽羅さんはさっきいつでも殺せるようにって誰か呼びに行った。
部屋の外に出たらもしかして殺される？

…なんて考えながらも手入れを始める。

霊力で刀を包み込み元の姿を思い出す。

すると頭の中に何かが流れ込んでくるような感覚がする。

『う"ｯ、あ"あ"ッ…！！』

頭が割れるように痛む。何これ、こんな事…聞いてない。

┈┈┈┈┈

気がついたら周りは暗くて、木々が生い茂っていて、何か化け物のような…とにかく、聞いた事のない生き物…？の声が聞こえる、そんな場所に来ていた。

とりあえず状況把握の為に立ち止まりたい、それなのに私の足は勝手に動く。

前へ、前へと。
まるで誰かに操られてるみたいに。