11話 ページ12
離れに着くとまぁ酷い荒れようだった。
薬「まずは掃除からだな。」
こ「それなら霊力で綺麗にしてはどうでしょう!埃などは取れませんが辺りの瘴気なら消せるかと!」
『なるほどー?』
やり方は手入れと同じ。辺りに霊力を漂わせ、元の姿を思い浮かべること。
言われた通り霊力を出すことをまずイメージする。何となくだけど、何かが私の中から出て行く感覚がする。
綺麗に、元の姿⋯。
こ「おぉ!これは凄いですな!」
そう言われ瞑っていた目をゆっくりと開く。そこには先程のボロ屋敷の姿はなく新築のように綺麗になっていた。まぁ見た目は新築でも中は荒れてるし窓にはヒビが入ってるけど⋯。
薬「じゃあ俺は1階の掃除をするから、大将は今日寝る部屋でも掃除しといてくれ。」
『おっけー!』
とりあえず階段を上がって2階に行く。
『こんのすけ、寝室ってどこ?』
こ「寝室なら此方でございますよ!」
そう言って私の前を歩き始めたので、私は黙ってついて行く。
『⋯⋯⋯?』
こ「どういたしました?」
『いや、何か物音がした気がしたんやけど⋯。多分気の所為やから気にせんでええよ。』
何か物音がした気がしたが気にせず奥へと進む。数時間後、この選択を後悔するとも知らずに⋯。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「アイツは⋯」
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作者名:シノン | 作成日時:2024年1月22日 12時