あ、始めました ....y.hika

俺と付き合っちゃう？ ページ37

慌てて帰った その夜。

伊野尾くんに、今日あった事を伝える。



｢ほらっ!!やっぱり!!光はAちゃんの事が好きなんだよ!!｣


笑顔で言われても、嬉しくない。
だって全然分かんない。

どうして、別れるまでしなきゃいけないの？



｢だからー、絶対 何か言われてるんだって!!｣

｢……それなら、何でそうだって薮くんや伊野尾くんにすら言わないの？｣

｢うーん…。口止めされてるとか。それか、自分で何とかしようとしてるか。Aちゃんの事だからさ。そういう所あるじゃん。光って。｣

｢………ん。｣

｢元カレ事件の時も、俺情けないって言ってたからね。1人で解決してあげたかったってさ。｣

｢………そっか…。でも…もぅさ…｣

｢なに？｣

｢私…もう………。｣





何を言おうとしたか、態度で分かったのかな？





｢じゃあさ〜俺と付き合っちゃう？｣



ふざけて言ってるんだと思った。

俯いてた顔を上げ



｢冗談キツイよ｣



って言った私の視線の先には
真剣な顔をした伊野尾くん。



思わず
ツバを飲んで



｢ご…ごめん。私…寝るねっ!!｣



逃げ出そうとする私の腕を掴んで止めると
子犬みたいな目で見上げている。



｢逃げるのは無し。｣



擦り寄ってくると、壁へ追い込まれた。




｢だって、Aちゃん、もう光の事忘れる、って言おうとしたんだよね？
て事は、本当にフリーなんでしょ？
だったら、俺何しても怒られないよね？｣




や……違う。
そういう事じゃない。



それより、そんな真剣な顔しないで…。

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