男装系頭領は義兄弟の力になりたい！〈京都編〉 (ページ5)

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目線：NO

甲板に降りて来た鴆の側頭部をリクオは軽く殴る

鴆「いってぇ…」((ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ…

夜リクオ「……何しに来た。鴆」

リクオと鴆は周囲の目を気にすることなく言い合いを始めた

鴆「……リクオ、また俺を置いて行こうとしやがったな！！」

鴆「此方は本家で張ってたんだコルァァア゛ア゛！！！」

夜リクオ「オメー！体弱ぇんじゃねーのかよ！？」

鴆「だからって明日、明後日ﾀﾋぬわけじゃねーんだよ！！」

夜リクオ「何の屁理屈だ！そりゃ！！」

鴆を知らない淡島は近くにいた毛倡妓にリクオと揉めている相手は誰か聞く

淡島「誰だ、アレ…」

毛倡妓「リクオ様の「義兄弟」よ」

夜リクオ「血反吐吐いて倒れたって知らねぇぞ？」

鴆「バカ言え！寧ろ本望だな！！リクオが三代目になんのを見届けられんならよォ〜！！」((ﾆｯ

夜リクオ「！」

鴆の言葉に思わず、リクオは黙ってしまう

鴆「つーわけだからお二人さん！これぐらいで適当にしとけや！！」

首無/イタク「「………」」

毛倡妓「はい、二人共。鴆様の“畏”に気圧されたってことで…痛み分けね！」

毛倡妓は首無とイタクの間に入って、二妖の肩を軽く叩いた

首無/イタク「「………」」

イタク「フンッ」

イタクが立ち上がり、出していた鎌をしまう

イタク「……タク」((ﾎﾞｿｯ

首無「！」

イタク「＿＿鎌鼬のイタクだ」

首無とイタクの騒動が落ち着き、甲板では賑わいが戻って来ていた

イタク「おい。何見てんだよ…」((ｷﾞﾛｯ

納豆小僧「ヒイッ！！？」((ﾋﾞｸｯ

首無「………」((ｸｽｯ

イタクの睨みに周囲の妖怪たちはビクつき、そんな様子を見ていた首無は小さく笑みを浮かべた

鴆はイタクに近づき、睨みに臆することなく話しかける

鴆「オメェが遠野モンかい？」

鴆「アンタに頼みがあるんだけどよ。今度、鼬の姿の時に撫でさせてくれねぇか？」

イタク「……は？」

イタク「はっ？！」

鴆の思わぬ願いにイタクは驚愕の声を2度も響き渡った＿＿…

…

宝船に『バサバサッ』と翼をはためかせた音が大量に近づき、周囲には京妖怪たちが取り囲んでいた

「「「！！？」」」

小鬼「な…何だぁ！！？」

京妖怪「何処の船だ！？」

京妖怪「月も沈んだ夜明け前、命知らずが迷い込んだか…？」

淡島「おおっ！！？」

鴆「囲まれてたのか！！？」

夜リクオ「どうやら、着いたようだな！！」

夜リクオ「京妖怪のお出迎えだぜ！！」