男装系頭領は義兄弟の力になりたい！〈京都編〉 (ページ12)

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第拾陸章：『人と妖』ページ12

目線：NO

白蔵主「バカ…な…」

『コオオオオオオ…』

白蔵主「ワシの茶枳尼が…。それが噂に聞く袮々切丸…か」

白蔵主「ハハハハハハハハハッ！！！」

夜リクオ「………」((ｷｮﾄﾝ

白蔵主は目を見開き、突如として大きな声で笑い出す

白蔵主の笑いに思わず、リクオは祢々切丸を構えたまま固まってしまう

白蔵主「思ってもみなんだわ！これ程までにワシが容易くやられるとは！！」

白蔵主「ふむ。流石はぬらりひょんの孫と言ったところか…！！」

白蔵主は槍の残骸を置き、甲板に胡座をかく

白蔵主「首を斬れい！相棒無くては生きては行けぬ！！」

夜リクオ「へ…？」

リクオを始めとする奴良組の妖怪たちは白蔵主の反応に困惑する

白蔵主「この首級(ｼﾙｼ)を取り堂々正面から京に入るが良いっ！！！」

白蔵主「どーしたっ！！？早くせんかっ！！！」

小鬼「な、何言ってんだ。コイツ」

手の目「本気か…？」

夜リクオ「………」

白蔵主「ぬ！暫し待て！！今「辞世の句」を思いついた！！」

「「「………………」」」

白蔵主は懐から句具を取り出して、サラサラと辞世の句を書き始めた

白蔵主「身は滅び。京の空に消えるとも。京妖怪の魂。此処に置きます。羽衣狐様。字余り」

『シーン…』

妖怪1(余りすぎだろ…)

妖怪2「コイツ、あんま教養ねぇな…」((ﾎﾞｿﾎﾞｿ…

宝船になんとも言えない異様な空気が漂っていた

白蔵主「さあ！思い残すことは無いぞ！！」

白蔵主「やれい！潔くズバーッとっ！！」

納豆小僧「ど、どーするんです？リクオ様…。やるんですかい？」

夜リクオ「……分かった」

リクオは白蔵主の元へ歩きを進める

納豆小僧「えっ！？リクオ様！！？」

白蔵主「そうだ、思いっきりやれっ！！！」

リクオは大きく振りかぶり＿＿＿

白蔵主「南無ー！！羽衣狐様ー！！」