俺の嫁とかどうすか。

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正直、キヨに迷惑をかけるのは嫌だった。
本当のことを話そうかすんごく迷っている。

｢なんで隠すの？
溜め込んでたらさ、
この先2人でなんてやっていけねぇよ｣

キヨの目は真剣だった。

｢...支え合わなきゃ意味ねぇだろ｣

いつものキヨじゃない。
ちょっと怖いかも。

切々と話すキヨはどこか苛立っている様子だった。

｢あのさ、キヨには言ってなかったんだけど

だいぶ前に新人が入ってきて....｣

｢....うん
それって男？｣

｢うん｣

｢...はいはいはい｣

全て察したようだ。
キヨは座ったまま背伸びをするように
背もたれに寄りかかった。

｢くっだらねぇな｣

ため息混じりのその言葉は私に向けられたようで
心がキュッてなった。

｢..ごめん｣

｢なんでお前が謝ってんの？｣

ガタンと音を立てキヨが立ち上がった。
思わず驚いて肩がビクッと動く。

｢どうせ嫉妬だろ？

対策はなんか考えるからさ、とりあえず風呂入るぞ｣

｢うん....え？｣

勢いで返事をしたが、話変わりすぎじゃないか？

てかなんで一緒に入るんだ。
恥ずかしいじゃん！

｢お前さぁ、その手で頭とか体洗えんの？

こんな時くらい頼れって、彼氏なんだからさ｣

あー、そういう事か。
洗ってくれるのね。

｢お前があがってから俺も入るから｣

準備できたら呼んでと言われた。
バスタオル巻いとこ。

｢あー、びっくりした。
一緒にはいんのかと思った。｣

脱衣所で独り言を呟いた。

｢一緒に入るか？｣

｢えっ！？あ、いや、大丈夫｣

｢そっか｣

独り言にしては大きかったらしく、扉の外からキヨの声が聞こえた。

いい彼氏を持ったよほんとに。


キヨside

Aが結構酷い火傷をしていた。

玄関先で左手を隠したのは気づいたけど、
まさか火傷してたとは...。

Aはいつも指輪をはめてるし、
隠したのかなー、可愛いなーなんて思ってた。

...誰か俺を殴れ！

火傷か。風呂入っていいのかな。
教えてGoogle先生っ！

｢えーっと、
火傷の痛みがひどい時はシャワーだけ....か｣

あいつだいぶ痛そうだったからな。
今日はシャワーだけだな。

にしても、俺の知らねぇ男のせいでAが怪我するとか許せねぇな。

こういうのって
普通エスカレートしていくもんだよな。
最初が大火傷ってなんだよ。
下手くそかよ。

いや、まさか俺が知らないだけで、
何かしら嫌がらせされてたとか？

あー、クソ腹立つわぁ！

とりあえず今はAが優先だ。
俺を呼ぶ声を確認して風呂場に向かった。

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