俺の嫁とかどうすか。

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｢篠山さん、なんで呼ばれたかわかるかしら？｣

｢新年のご挨拶、忘れて申し訳ありませんでした。
あけましておめでとうございます。｣

｢違うわよ！｣

よほど頭に血が登ったのか、3人のうち1人が私の手をガッと掴みシンクにかざした。
そしてもう1人が給油ポットのお湯をダイレクトにかけてきた。

想像していなかった出来事に少し驚く。

あっつ！！いや、あっっつ！！！

叫んでもよかったが、大事にしたくなくて、
必死に耐えた。

｢あっつ...っ！！..ひっ、｣

手はジンジンと痛み、
みるみるうちに赤く腫れ上がる。

｢あんたが調子に乗るからよw｣

クスクス笑う先輩たち。
リーダー格の先輩が、真顔でプルプルする私の髪を掴んで引っ張った。

｢大人なめんじゃないわよ、
ちょっと浅井君に頼られてるからって｣

浅井？誰だそれは。
あ、新人のことかな。

未だ名前を覚えていない自分に呆れつつ、
手の痛みに耐える。
早く冷やしたい。
ここは穏便にすませよう。

｢...すみませんでした。
でも、私には先輩方のように色気がないので、
新人君の対象外かと...｣

3人は、言うまでもないわっ！と吐き捨て給湯室を出ていった。

｢あんのくそババアどもがぁ...いってぇ｣

冷やすのが遅れたせいか先程より腫れが増していた。流水が当たるのも痛い。

でも、左手でよかった。
帰りに薬を買って帰ろう。

｢あー、まじめんどくさいな｣

新人絡みの嫌がらせは必ず起こると思ったが、まさか新年初日とは...。

恐らく、年末最後の仕事の時にでも考えたのだろうか。

髪を少しだけ整えて、給湯室を後にした。

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