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翌日
フジさん達は昼頃に帰っていったらしい。
私は仕事だったから家にはいなかったけど。
仕事から帰ってきて夕食を済ませた。
ソファに座ってくつろいでいると、
キヨが隣にドカッと座ってきた。
いつもならなんとも思わないのに
ココ最近の夢のせいで少しだけ意識してしまう。すこーしだけ。
「Aってさー...」
いきなり話しかけられて露骨に驚いてしまう。
キヨの方を見ると、こちらをじっと見ていた。なになに!?怖い怖い。
「....一目惚れしたことある?」
「え?い、いや
一目惚れはないなー」
予想外の質問に戸惑う。
キヨの口からそんな少女漫画のような単語が出てくるなんて、誰が予想しただろう。
「俺さ、最近一目惚れした人がいてさ」
一瞬反応ができずに、唖然としていた。
なんで私にそんなこと言うの?
口では、そうなんだと返すが
頭は働いていない。
キヨに好きな人がいる、ということだろうか。
どうか女優さんであって欲しい。
なんて願っても叶うはずもなくて、
「俺そいつに今度告白するわ〜」
欠伸をしながらサラリと言うキヨ。
寝てねぇんだ。と笑いながら目をこすっている。
いや、寝てないとか今は入ってこないから!
告白ということはもう一般人、またはキヨの手の届く人で決定ではないか。
じゃあ物件探し禁止令も解除してくれよ。
なんて言えるわけでもなく、
「キヨなら、かっこいいし、絶対成功すると思うよ!頑張って!!」
できるだけ明るく、元気に応援する。
内心、全く喜べない。
嬉しくない。
なんでこんなに悲しいんだろうか。
頭が、考えるのを放棄する事を推奨している。
虚無の笑顔を残して、立ち上がった。
そうか、もうキヨと一緒に住むことが出来なくなるのか。
まぁ、いつか来ると分かっていた日が来たってだけだ。
「マジかぁ....」
自室に戻ってベッドに入った。
今夜はちょっと眠れそうにない。
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まな太郎(プロフ) - らいちさん» ありがとうございます!!!! (2019年12月22日 8時) (レス) id: b78b8c39a7 (このIDを非表示/違反報告)
らいち(プロフ) - 素敵です!!!!!!!!! (2019年12月22日 1時) (レス) id: e58ce47c5b (このIDを非表示/違反報告)
まな太郎(プロフ) - くらっかーさん» そこつっこんだら某ネズミ君に食べられますよ(真顔)コメントありがとうございます!!! (2019年12月21日 23時) (レス) id: b78b8c39a7 (このIDを非表示/違反報告)
くらっかー - ○が仕事してないじゃないですかww好きですよそういうの(真顔) (2019年12月21日 18時) (レス) id: 34f4d10117 (このIDを非表示/違反報告)
まな太郎(プロフ) - ぬこぬこ。さん» 深夜テンションを褒めてくださるなんて(TT)ありがとうございます!がんばります! (2019年12月20日 21時) (レス) id: b78b8c39a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まな太郎 | 作成日時:2019年12月6日 12時