ノアの過去 愛する人への思い ページ10
中学一年生の頃＿＿＿＿
「なぁ知ってるか？
ノア・ディグハイド、彼奴呪われてるらしいぜ。」
「わぁぁぁー！ディグハイドだ！
の、呪われる！！！
こっち来んな！」
「ディグハイドなんて俺が潰してやるよ！」
残酷だな。
意味も分からない不明なあだ名を付けられ。
『呪われてる』？
何故？
私が？
理解不能
普通に生きているだけだ。
私に声をかける奴なんて
＿＿＿＿ただの馬鹿にしか有り得ない。
「なぁ。」
中一の半ば
女子達に黄色の声をあげられる
男が私の机の前に立っていた。
ノア「何だ。」
教室では生徒らが小声で
「彼奴、ディグハイドに話し掛けてるぞ……
馬鹿なのか。」
そんな声が聞こえた。
まぁ確かにそうだ。
クラスの奴らからも嫌われている私に何故こう堂々と話しかける。
単細胞なのだと思った。
「お前馬鹿だな」
屈辱だ。
馬鹿な奴に馬鹿と言われた。
イラッとも来た
ノア「何故そう思う。」
私はそいつを睨んだ。
そいつは言った
「自分は独りぼっちだって思ってるから。」
その言葉が私の胸にグサリと刺さった。
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その時、やっと気付いた。
私はずっと独りぼっちだと思っていたのか。
助けてくれる人などいない。
そう思っていたからか。
「俺はお前に興味が湧いてきた。」
私はまたそいつを睨み返した。
だがソイツはピクリとも驚きもせず同じ視線で私を見つめた。
そして淡々としゃべり出した。
「もう一人で居る事はいいんじゃね？
俺がいるし。」
ソイツはそう言ってくれた。
胸の奥がとても暖かっく温もりを感じた。
＿＿＿＿それが私の初恋で失ったものだった。
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作者名：ゆおんくん | 作成日時：2017年3月22日 19時
