大きな仮想敵 ページ5
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「ひーっ、でっかいな！？」
実技試験、開始30秒。意外と仮想敵が大きくてビビり散らかしてます。
「と、とりあえず！！稼ぐ！！」
お兄ちゃんとも出久くんとも会場が離れた私は、知り合いが人っ子一人も居ない中、市街地を模した演習場を駆け回っていた。そして遭遇した仮想敵が意外と大きかった、と。写真からは分からなかった！！！くう……
それにしても、スタートの合図と同時に走り出した女の子と男の子、すごかったな。お兄ちゃんも走り出せたと思うけど、私には無理だった。
「(たしか、蛙っぽい子となんか金髪の子だったな)」
いろいろ思考を巡らせていると、プレゼント・マイクのカウントダウンが聞こえてくる。
いやなんでそんな細かいの！？もっとさ、なんかこう、あと5分！とかでいいじゃん！！あと6分2秒〜って何！！！5分で！！いいじゃん！！それかあと2秒待ってあと6分〜！！でいいじゃん！！
「も〜〜！！」
ツッコんでもツッコんでもキリがない気がしたので、取り敢えず”個性”をブッパ。近くにいた仮想敵をまとめて倒せたが、その周りに居た人を少し驚かせてしまったらしい。「ごめんなさい！！」と大きな声で謝ってその場を去る
は、恥ずかしい〜〜……！！大きな声で「もー！」って言った後に個性ブッパとか子供のする事だよ〜〜……、何も考えずに個性使うの控えないとなぁ
顔を赤くしながら走っていると、近くで大きな音がした後、そびえ立っていたビルが崩れ始める。そして受験者の悲鳴があちらこちらから聞こえてくると、その受験者が私のいた方に流れてきた。
大人しくのまれようとしていた時
「てか、あの0Pの近くに人いなかった！？」
「知らないよ！！」
「なんか瓦礫の下敷きになってなかったっけ！？」
そんな会話が聞こえてきて、私は自然と、人の波に抗っていた。
「ッ、でっかぁ……！」
少し走ると、見えてくる0P敵。
1Pも2Pも、そして3Pでも大きかったのに、まるでその仮想敵と比べ物にならない程の大きさ。
「(怖っ____)」
0P敵が崩した様子のビルの瓦礫。その下敷きになっている蛙の女の子。そして、それを助けようとしている茶髪の女の子。
そんな2人に狙いを定めた、0P敵。
「______燃えろ！！！」
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